響21年の空き瓶が1本1万円で取引されているのを見つけました。
この商品は本来希望小売価格が2万5000円です。空になったボトルが6本60,000円で販売されていました。
1本あたり1000円などであればまだインテリアや飾りとして使っているのだと理解できますが、同じ銘柄を大量に仕入れていると言うことから、これは99%偽物作りに使われることになります。
響の場合は、 デキャンタのコルクが透明なフィルムで保護されているだけで非常に簡単に模倣できてしまいます。 ボルドーワインのキャップシールでさえ真似をされてしまうので、これでは個人がドライヤーで熱圧着できる程度の簡単さです。
これは予想ですが、メルカリやヤフオク上にも既にかなりの数の偽物が流通していると考えられます。 また夜のお店、飲食店などでも、詰め替えられたものが流通しているかもしれません。
ブランドバックや宝飾品でありがちなのが、 正規店で本物を購入して中身だけをブランド専門ショップで売却すると言うことです。 買取ショップは鑑定能力と独自のノウハウがあるので、 ギャランティーカードがなくても、正規の商品だとわかれば高価で買取してもらえます。
偽物を高価で売る人たち
そして、中国や韓国の通販サイトから輸入した偽物の方を正規品の箱やギャランティカードをつけてメルカリで売ります。 この期間が短ければ短いほど怪しまれずに正規品としてメルカリで売却することができます。
購入する方も偽物だと不安ですが、ほんの2ヶ月前に百貨店で正規に購入されていると言う証明書がつけば、安心して高い値段を出してしまいます。 メルカリで中古ブランドを買う人たちは、鑑定能力がないのでその証明書を信用して、本物だと思い込んで使ってしまいます。
発覚するのは非常に後になってからで、メルカリで再び二次流通させた場合は発覚しませんし、買取専門ショップに持ち込む頃には出品者と連絡が取れなくなっていることでしょう。 もしクレームを言われたとしても、私は正規店で買った証明書をつけたのにあなたがすり替えたと話せばそれで終わってしまいます。
国産ウイスキーの偽物も危険
この方法を使えば、メルカリで同じように偽物のウィスキーも簡単に得ることができます。 本物の方を実店舗の買取ショップで売却して、本物を買ったときのレシートをつけて偽物を送れば良いのです。
現在は国産ウィスキーの高級ラインナップの相場が高値になっていますが、上記のことが多くの人に知られたら、正規販売店以外は信用されないことになってしまいます。 例えばブルゴーニュのアンリ・ジャイエは、ヴォーヌ・ロマネ村のクロパラントゥという畑が有名ですが、値段が高騰して偽物が大量に作られました。
今ではワインマニアで、個人売買でクロパラントゥを買う人はいないでしょう。後継者のエマニュエル・ルジェさえも偽物が出ていると囁かれるほどです。
このことから、あまりに偽物が流通し出した商品に関しては値段が下がっていくのではないでしょうか。
シングルカスクは、やや安心できる
シングルモルトウイスキーの中でも、1つの種だけを詰めるシングルカスクというのがありますが、これはやや偽物作りをする人には厄介な代物です。 逆に投資として集める対象としては、安心して購入することができます。 理由としては同一のラベルは、その樽の残量に依存することになります。 概ね100本から200本程度が詰められることになり、ほとんどの場合は1つずつにボトル番号が割り振られます。
空になったものを詰められてしまえばおしまいですが、番号が付いていることによって偽物の情報が共有しやすいことと、重複している番号は偽物になるのでそもそも作られにくいと言うことがあります。
サントリーのオーナーズカスクなんかも、一つ一つ番号がついているものが多いので、これらは比較的安心して投資できます。 皆さんも国産ウィスキーの高額商品を買う場合は、百貨店や有名な酒販店で入手した方が良いと思います。
個人売買の場合は、せっかく高いお金を出して購入しても、この空き瓶にバルクウイスキーが詰められて届く可能性が十分にあります。