鹿児島県霧島市にある焼酎メーカーが、本格的なウイスキー作りのためにクラウドファンディングを募集しています。 世界的にも通用する品質を確保するために、応援資金で蒸留所内に糖化層(マッシュタン)と蒸留器(ポットスティル)を購入予定のようです。
同社ではもともと焼酎の製造を専門にしているため、ウイスキーと焼酎造りの共通点を挙げて説明しています。「糖化した原料に酵母を加え発酵させることでアルコール度数7%程度のもろみを作り、そのもろみを蒸留させて原酒を作る」という工程はウィスキーも焼酎も同じで、既に今あるノウハウや技術、一部の設備を流用することで、新規参入が難しいとされるウイスキー蒸留所作りに期待がもたれます。
出典:https://readyfor.jp/projects/yokogawa-distillery
現在は本格的に始動するための計画段階で、麦芽にこだわり樽の種類も豊富に用意して、貯蔵も2箇所で行うなど構想があるようです。横川蒸留所には20000㎡(東京ドーム1.3個分)の広大な土地に巨大な倉庫が2棟ありクラフトウィスキー工場としては十分なキャパシティがあるそうです。
・潤沢な保管スペースの確保原酒を熟成させる環境もウィスキー作りにとってとても重要な要素です。焼酎蔵には長年焼酎を熟成、貯蔵させてきた蔵があり、これをウィスキー熟成に活かすことが可能です。 弊社には霧島市に横川・国分敷根、2つの地域に蔵があります。横川は標高が高く木々に囲まれた比較的涼しい地域です。国分敷根は鹿児島湾(錦江湾)のほど近く、潮風の香る地域です。横川と国分敷根、異なる環境で樽熟成させることで異なる個性をもったウィスキーを熟成させることができます。この異なる個性を活かして幅広い商品開発が可能となります。
横川蒸留所(左)と国分敷根蒸留所(右)
・麦芽にこだわる。(基本はノンピート)現在麦芽の仕入れ先を検討しています。多数の候補からベストな麦芽を選定します。ノンピートを基本に、時にはピートタイプにも挑戦していく予定です。
・麦芽に仕込み水を加えて糖化させる際の糖度を調整します。糖度の高い麦汁を使うことで深い甘みのあるウィスキー作りに挑戦します。
・酵母のバリエーション 焼酎蔵の特徴を活かして様々な種類の酵母を使用します。
・セラミックを利用しまろやかな熟成を目指します。
・ワイン・シェリー樽を多く仕入れ、樽を充実させ、華やかでフルーティな仕上がりを目指します。 焼酎作りで学んだ経験と鹿児島県霧島市の自然豊かな風土、厳選した素材を活かしてほっとするような優しい味わいの美味しいウィスキー作りを目指します。
皆様が飲みたくなるウィスキーを作ります。
国分敷根にいたっては鹿児島湾の近くで、潮風が当たるエリアということで、ピートを炊いたアイラ・モルトのような特徴を持つウイスキーの製造も可能になるかもしれません。
『横川蒸留所』ウイスキー投資のリターン
いくつかプランがあるのですが、最も手ごろな価格だと
⑥5,000円 ウィスキーニューボーン 300ml交換権利
●ウィスキーニューボーン 300ml交換権利 1本をお送りします。
というもので、できたての原酒を貰えるそうです。
⑨10,000円 初年度仕込みのウイスキー交換権利 700ml
●仕込み始めた年の原酒を3年間熟成させたウイスキー700mlと交換できる権利を発行します。
チケットは支援者様ご本人のみ有効です。第三者への譲渡、転売はできません。
ニューポットというのは、どれほど優れた蒸留所であっても荒々しく焼酎に近い状態なので、実際にウイスキーを名乗るのであれば一万円のプランが良いかもしれません。
『横川蒸留所』プライベートカスク(樽)の購入
⑭【ご支援特別価格】【限定100名様】300,000円 オーナーズカスク50L樽
● 新しく蒸留したウィスキーを、専用の樽をお貸しして専用のスペースに貯蔵いたします。 貯蔵期間終了後、ボトル詰めの上で発送いたします。
※熟成の仕方により、ボトルが何本とれるかは変動します。
※ボトル送料は地域により別途かかります。
⑮【ご支援特別価格】【限定100名様】1,500,000円 オーナーズカスク200L樽
● 新しく蒸留したウィスキーを、専用の樽をお貸しして専用のスペースに貯蔵いたします。 貯蔵期間終了後、ボトル詰めの上で発送いたします。
※熟成の仕方により、ボトルが何本とれるかは変動します。
※ボトル送料は地域により別途かかります。
中でも魅力的なのが、こちらの300,000円のオーナーズカスク50リットルと言うのと、1,500,000円の200リットルです。樽材の関係か、サイズが大きい方がコストが掛かるようですが、専有できると考えるとウイスキー投資として最適かもしれません。
こちらのページには使用される麦芽、酵母、ピートの有無、樽の種類、 熟成期間の指定、ボトリング時期の指定、ボトリングやオリジナルラベルの費用や運送費、税金が説明されていないのでまだ詳しい情報は分かりませんが、立地も良く技術のある会社と推測されるので、興味がある方は問い合わせしてみるのも良いですね。
樽に詰めた後の所有権や、ボトリング後の空樽の所有権や用途、破損や事故の補償、譲渡や名義変更が可能かどうか、など事前に聞くことが大切です。
現時点では完全に未知数で、どのようなものが出来上がるのか、無事に納品されるのかなど分からないことだらけですが、酒蔵の初心者が思いつきで開始する蒸留所とは異なり、基盤となる会社が半世紀以上も蒸留酒作りをしているだけあって安心感があり期待も高いです。