「ウイスキー投資は参入が簡単で、たった1本3000円のボトルから投資ができる」と紹介しましたが、実際にスーパーで売っているボトルで、今後価値が上がるとものはほとんどありません。
スーパーで流通しているボトルは大量生産
角瓶は2019年には、536万ケースを販売しましたが、1ケース=8.4Lで45,024,000リットルの販売になります。750mlボトル換算では59,881,920本、6000万本相当になります。
たった1年での販売数量が6000万本ですので、2年で1億本以上の流通量になります。 この中には飲食店で提供されるものや、業務用のものがかなり含まれているので、厳密にスーパーで販売されているものではありませんが、角瓶ひとつ取っても凄まじい量だということが分かりますでしょうか。
どれだけ一生懸命スーパーに売っているウイスキーを集めたところで、その価値が上がらない理由は大量生産しているためです。 当サイトで山崎NAS(ノンヴィンテージ)の価値が上がらないと推測している理由は上記の理由です。 サントリーは非上場企業のため、各蒸留所の生産能力や生産本数を公にしていません。 現在流通している白州や山崎はかなりの量になっていて、一部の18年、25年などでないと上昇は見込めないのではないでしょうか。
輸入スーパーにこっそり置いてある銘柄がウイスキー投資に向いている?
山崎12年は転売屋に大人気の銘柄ですが、出荷数が限られているためポケモンカードのように、お店をぐるぐると回って探さなければなりません。
SNS上では定価で購入できたことを自慢げにレシートの写真とともにアップしている様子を見受けます。その後、実際に開封している人はごく一部で、棚に飾るかメルカリ・ヤフオクに出品される場合がほとんどです。
ですが、数年単位で考えると見向きもされないようなボトルが値上がりしていることに気がつきます。例えばタリスカーの10年(金ラベル)は5年以上に渡ってイオンなどで3,000円で販売されていましたが、今は7,000円~10,000円で売買されています。アイランズモルトのアラン10年は2018~2020年まで3,500円でスーパーに並んでいましたが、今では同じように7,000円以上です。
どちらのボトルも、在庫が豊富にあり誰も買い占めなど行っていませんでした。 成城石井どころか、店舗によってはイオンモールにさえ在庫が潤沢にあったのです。
なぜ在庫潤沢に見えるボトルが値上がりする?
どちらも在庫が潤沢にあり、いつでも買えるように思えていましたが、ラベルチェンジになり味が劣化すると昔のボトルを買いあさるマニアが出てきたためです。
これらは数万本単位では流通しているのですが、実際に飲んで消費されていくため、数年スパンで2~3倍になっていきます。こういった即転売はできない「本当に美味しいボトル」を見つけることによって、長期的に利益を得ることができます。
マッカランのオールドボトルも、イオンの洋酒コーナーで4,000円で長らく販売されていましたが、今では8万円〜10万円もの価値になっています。 生産量の限られた、本当においしいと思ったウイスキーを、5年から10年保管しておくだけで10倍以上になることがあります。