当サイトではスコッチウイスキーを中心的に投資を進めていますが、その理由について触れてみます。
今人気の国産ウイスキーの相場と言うのは、加熱していると言う事は別の記事で説明しましたが、海外の需要と言うのもありますが主に国内で独自の相場が形成されています。
サントリーとニッカは、ヨーロッパ諸国の販売店でも10年以上前から見かけましたが、他の新興蒸留所と言うのは海外の免税店や酒販店で見かける事はありません。 今後世界中で国産ウィスキーが人気になる可能性もありますが、現時点では上記の2つのメーカー以外は、国内及び中国などの近隣国で相場が形成されていると考えています。
なぜウイスキー投資はイギリスなのか?
同じ価格帯のウイスキーを長期で保有するとしても、すでに100年以上の歴史があるスコットランドの有名蒸留所と、日本で最近生まれた蒸留所であれば、どちらがリスクが低いか簡単にわかるはずです。 世界的にシングルモルトウィスキーが人気ですが、どの国でもウイスキーと言えば英国が最初にあがります。
そのためもし日本のウイスキーブームが過ぎ去ったとしても、英国の有名な蒸留所であれば値下がりの影響を受けにくいと考えています。 中でも特定の年数表記が入ったボトルであれば、ウイスキーブームが過ぎ去った後でも、その年数のボトルを欲しいと考える人が一定数存在するため、値下がりの影響は受けにくいです。
値下がりしにくいウイスキー投資
例えば1970年生まれの人がいたとして、自分の生まれ年ヴィンテージが欲しいと考えたときに、市場流通しているものは現時点で既に少ないです。 そうなると、本来であればそれほど評価されていない蒸留所であっても、割高の金額であっても購入されてしまうと言う可能性も考えられます。同じように記念日などで活用されることもあるので、年数表記というのは値段が下がるリスクが相対的に低いです。
インチキがバレたら怖い日本ウイスキー
「アメリカ日本酒」が人気が出たとします。物珍しさに買われていたとしてもブームが収まり、実は原材料の米は全て日本産、麹も日本産、木桶も日本産、貯蔵タンクも日本産と聞いたらどう思いますか?
安い価格帯はアメリカ日本酒は、日本の「桶買い」バルク日本酒が80%で割ってあるよ!と聞いたらどうでしょうか。
「それってアメリカ日本酒じゃなくて、ただの日本で作った酒じゃん!」となりませんか。 同じことが今の日本ウィスキーで起こっています。 本来はアイルランドで作られるアイリッシュウイスキーも、スコットランドで作られるスコッチウイスキーも、地元でとれる材料で作られた地酒です。
ところが日本のウイスキーの大半は、原料となる大麦をスコットランドなどから輸入して、酵母も輸入して、ポットスチルや蒸留する機械もヨーロッパ製のものが中心で使われています。 保管する樽も海外から輸入しています。 使っているのは日本の水ですが、最近の国内メーカーは樽の保管も蒸留所から離れたところで保管しています。
いつインチキが発覚するか分からない
仮に国産の二条大麦と酵母を使って、国産ワインの木樽を使って蒸留所の隣の貯蔵庫で12年寝かせたとしたら、きっと現在の価格の5倍以上もの製造費用が必要になるかもしれません。ですが、純国産ウィスキーを謳うのであれば、原材料は国内で取れたものを使って欲しいものです。
日本ワインも海外からバルクの葡萄果汁を輸入して、それを平然と日本ワインとして売っている業者も多く存在します。最近でこそ法律が改定されて、「日本産ワイン」についての産地表記が厳しくなりましたが、依然お土産ショップではインチキワインが並んでいます。 サントリーもニッカもイチローズモルトも、 自社で蒸留してボトルに詰めているものは一部で、スーパーに並んでいる商品の大半は海外からの輸入したバルクウイスキーをブレンドして販売しています。
商品名が「○○○スコッチブレンド」ならまだしも、漢字や地名を用いた「純国産」をイメージさせるものまでありたちが悪いです。裏にも「原材料:ウイスキー(国産)、ウイスキー(イギリス産)」など表示されておらず、品質表記の義務もありません。
法律上は合法ですが、メーカーによってはインチキと思われるような販売の仕方を当たり前のように行っています。 このような理由から、日本のウイスキーメーカーも原材料の調達などこだわって行かない限りは、今後の伸びしろが無いのではないでしょうか。このことから、当サイトでは日本のウイスキーは基本的に投資をお勧めしていません。