「はい!こちら限定商品です!皆さん喜んでくださいね!」と発売される派手なボトルは、発売日から数週間は転売で大盛りあがりなのですが、長期的に見ると上がらないこともあります。
そのような商品は、半年すると販売価格より低い値段で取引されることもあるので注意が必要です。
狙い目は「話題になっていないボトル」
上級者向けですが、狙い目ボトルと言うのは逆に「話題になっていないボトル」です。 転売として狙われていないボトルでも、「これ、すごく美味しい」と愛好家が紹介しているようなボトルは、終売してからの値上がりが激しかったりします。
転売されずに定価で販売されているものでも、どんどん流通量が減っていき、ある時完全に市場からなくなってしまうと言う流れがあります。 その年限定で生産されているボトルと言うのも狙い目です。近年では酒屋で有料試飲が豊富になっていますが、実際に前後のコアアレンジを飲んでみて、その年の限定品が美味しければ買ってみるというのも良いのではないでしょうか。
毎年のようにリリースされている限定ボトルでも、転売屋に目をつけられないと半年以上ダラダラと売り続けられていますが、終売すると思い出したように値上がりする傾向にあります。
半年のスパンというのは一つの目安で、「これ結構おいしいね!今度買おうかな?」と全国のバーのカウンターで語られる頃には、ネットの在庫が少なくなっています。 抽選されるような超人気商品よりも、このような実際に飲んでみてじわじわおいしいと言うボトルの方が狙い目だといえます。
ラベルチェンジで値段が上がる!
最近のウイスキー転売屋も知恵をつけてきたようで、ウイスキーのラベルが新しくなると以前の在庫を買い漁って、すぐにYahoo!オークションに出品するようになってきました。 例えば昨年末にラベルチェンジしたタリスカーは、まだまだ全国の酒屋に昔のラベルが流通していますが、それらを買い占めて少し高い値段で売りさばいているようです。
転売屋の方は回転率が命なのか、入手したその日の内にはYahoo!オークションやメルカリに出品していますが、このようなラベルチェンジを行われる前の旧ボトルと言うのは5年以上持っていると、何倍にも上昇する可能性があります。 例えばストラスアイラは、日本全国ちょっとした酒屋さんであれば並んでいた普通のボトルですが、4000円が現在では30,000円程度になっています。 誰も話題にしていないようなとても地味なウイスキーですが、実際に飲むとおいしいシーバスリーガルの構成原酒となっているので、結局今ではこれほどまでに値段が上がってしまいました。
自分の味覚に頼る
皆さんの味覚がどのようなものか分かりませんが、実際にそのウイスキーを飲んでみて、こういうものを生涯ゆっくり飲みたいなと思えるようなボトルは、値段が上がります。
一方で、とてももてはやされ人気のあるボトルでも、実際に飲んでみると「あれ?なんかベトッとしてて、甘いだけで美味しくない」 そう思うのであれば、別の人たちも同じ感想かもしれません。このようにちゃんと自分の自身で味を確かめてみてから投資することをお勧めします。
ちなみにアイキャッチ画像になっているBB&R(ベリー・ブラザーズ&ラッド)は17世紀から続くロンドンの老舗酒商ですが、ここの扱っているウイスキーは、値段が即上がるものはありませんが、5~10年単位で見るとジワジワと伸びるボトルばかりです。 実際に私はプライベートでもBB&Rを愛飲しています。
個人的な狙い目ボトルは「復刻ラベル」 かなり多く入りされていたので、欲しいなぁと思いながらも購入を後回ししていたらあっという間にめっきり見かけなくなってしまいました。 SNSのみなさんはあまり話題にしていませんが、このように本当においしいボトルと言うのは、ネット上に存在しないリアルの愛好家たちにじわじわと購入されてしまい気づかないうちになくなってしまうのです。