今年に入り新宿の大手酒販店でも、購入制限なしに『フロム・ザ・バレル』を販売しているのを見かけました。 在庫状態が気になってSNSで調べてみたところ、他の方もフロム・ザ・バレルが購入制限なしで販売されているので、まとめ買いしたといった投稿を見かけました。
出典:https://www.nikka.com/products/blended/fromthebarrel/index.html
『フロム・ザ・バレル』はウイスキー投資に向いていない?
実は私はフロム・ザ・バレルを飲んだことがありません、海外の原酒とブレンドしてハイプルーフでボトリングされているようですが、当時は竹鶴12年の角ボトルが1,980円だったのでわざわざフロム・ザ・バレルを選ぶことがありませんでした。
宮城峡や余市の17年を中心に、割って飲むのは竹鶴を選んでいました。 ニッカのフロム・ザ・バレルが増産させて、完全に在庫が潤沢になったのかは分かりません。 ですが、このままもしも在庫が潤沢になり全国の店で入手できるようになれば、100%オークション上の価格が下落します。そして今でこそ有り難がって飲んでいる人たちが、どこでも買えるようになると買いだめがしなくなります。
今後値段が下がってしまう可能性も
むしろ、今までありがたがっていたのにスーパーで安売りされていると自分が持っている在庫をネットオークションで売ってしまおうと言う流れになるかもしれません。
実際にSNSのやり取りでは、「購入制限がないため皆さん買いだめするチャンスですよ」と書かれていた投稿に対して「そんなに何本もいらない」と返信をしている人が複数いました。今まで在庫が入荷することが少なかった、楽天市場やアマゾンでも、少しプレミア価格は載っていますが+ 1000円程度で在庫があることを考えると、今後も増産されて安定する可能性があります。
このように需要に対して供給量が増えると、いつか販売店の値段と中古市場の価格が釣り合って、その後は反転して中古の方が安く買えると言う状態になります。 特にこの商品は年数表記もありませんし、海外からの原酒の割合も発表していません。 どのような構成になっているかは全く外部からは未知です。
ウイスキー投資では逃げる判断も大切
昨年末から、一部の国産ウィスキーの値段が下がっている商品を見かけます。これは今まで高いプレミア価格を支払っていた人が、そこまでの金額を出したくないとなった、もしくは在庫が潤沢になって相場が下がっているということになります。
いくつかの銘柄でこの現象を見かけていますが、このように実際に下落している状態では、数ヶ月から1年で同じ会社の商品が値下がりする可能性もあります。 これは一般的な消費者にとっては素晴らしいことで、今まで高くなって飲めなかったものが、近所のスーパーでも手に入るようになるからです。
ですが転売屋のように大量に買い占めていた人からとったら、自分が買ったものが値段が落ちてしまうと言うのは恐怖でしかありません。自分自身でも飲まないような味のものを買い占めている人は、売りに入る時も慌ててさばいていくので、それがセカンドマーケットの価格の下落につながります。
本当に愛飲されるものは値段が下がりにくい
例えばラガヴーリン16年は、発売されてから長く日本全国ちょっとした洋酒を扱っている酒屋であればどこでも入手できます。 どうしてそれほど珍しくないので、限定ボトル以外は買いだめされることがありません。
中古市場の価格が下落しないと言うのは、実際に飲んでいる人たちが少しでも安く欲しいと言う理由から買い支えをしています。こういった場合は値段が下がりにくく、もしも増産されたとしても会社いる人たちがいるので下落に強いです。
ウイスキー投資というのは簡単に誰でも始められるものなので、このような安い商品で参加する人もいます。ただその購入した商品が本当に価値があり、みんなに愛され続けているのか、雰囲気で高い値段で買っていないのかを考えるべきだと思います。