ニッカの迷作ともいわれる、「キングスランド」です。
ニッカ創業40周年を記念して1974年に発売されたボトルになります。
バリエーションが豊富で、2000年以降も細々と販売が続けられたシリーズです。
手頃に国産ウイスキーの古酒を楽しみたい人が「これ良さそう!」と、ついつい手を出してしまいがちですが、中々に危険を含むボトルです。
相場を見ても分かる通り、他の国産古酒と比べると上昇がなだらかです。確かに中に”入っていた”古酒は素早いウイスキーなのですが、容器がいかんせん悪く、液面低下しているボトルが大量に流通しています。
特にコルクの部分と、ガラスを接着する役割のパッキングがゴム系の素材でできています。これが長年の経年劣化で変質して、中のウイスキーにニオイが付いてしまっていることが多いです。
当たり前の話ですが、ワインのように100%コルクであれば変質は少ないですし、キャップなどのプラスチックも変質が少ないです。この弾力のあるゴムが、長期間の保管には向いていないようです。
そんなことから、「相場よりも安く手に入った」と喜んで開けると、一口も飲めないようなゴミだったりするのでお気をつけ下さい。