今回はマッカラン12年の長期相場分析をしてみます。
ご存知の通りマッカランには3種類の12年シェリーオークがあります。
調べてみたところ2018/2019年ボトリングもあるようで、厳密には4種類以上存在します。
大まかには左の「旧旧ボトル(~2012年)」、中央の「旧ボトル(2013)」、右の「新ボトル」に分けられます。
上記の画像は2020年に公開したものですが、まさかたった2年で更に上昇するとは思いもよりませんでした。
旧ボトルは2015年頃まで、5,000円切って楽天やAmazonで売っていたのですが、あまりの不味さに飲みかけを友人に押し付けた覚えがあります。そんなボトルも今では2万円近い価格まで高騰しました。
マッカラン シェリーオーク 12年の相場チャート
ウイスキー投資では「マッカラン買っておきゃ間違いない」という風潮がありますが、それは本当です。
一部のウイスキー愛好家が、「不味くなった」「劣化した」なんて暴言を吐いているだけで、価格の方は右肩上がりです。実際に2014年5月から2022年5月までの1287件を分析してチャートにしてみました。
トレンドラインは1/100で均してあります。所々、高値に飛び出ている部分は旧ボトルです。
同一名で売買されているので、2種類のチャートが混在していますが、価格差が激しいので上下で見ればなんとなく区別がつきますね。
2014年頃の旧ボトルは3,000円スタート、そこから数年間6,000円程度まで上がりました。
円ポンレートが190円だったためか値段が倍近くなっています。2019~2020年までは比較的安定した価格で取引されています。
5,000円を支持線にして、ゆっくりと上昇しています。
チャートをよく見れば分かりますが、実は「時系列」が均等ではなく、右に進むほど取引量が増えています。株チャートとは少し異なります。昨年2021年の春ころから、ジワジワと上昇を続けています。今年に入ってからは新ボトルも7,500円を切ることがなくなり底値が1万円をタッチしそうな勢いです。
2022年以降の、マッカラン シェリーカスク12年の価格は?
このことから流通量が減り続ければ、2022年後半には新ボトルが1万円超えて、旧ボトルは2万円タッチが現実的になってきました。もう一つ近似した商品に「マッカラン トリプルカスク 12年」というものがあります。
株式会社カクヤス様の通販サイトによると、「メーカー終売の為在庫限り終了」とあります。
Amazonでは350mlのハーフサイズが4,657円(2022年5月10日現在)販売しています。フルボトル換算では9,314円です。この「マッカラン トリプルカスク 12年」もついでに分析してみます。
2019年には4,000円前後でスタートしたトリプルカスク、少し下げて3,000円代での売買も見受けられます。去年の夏から秋にかけて値段が上昇を続け、現在は5,000円~6,000円のレンジです。
「ダブルカスク」や「トリプルカスク」など2013年以降のマッカランを全く飲んでいないので、味の想像もつかないのですが、最近のボトルさえも値上がりが続いています。
新しく「クアドラプルカスク」、「クインタプルカスク」、「セクスタプルカスク」と増え続けるのかは分かりませんが、マッカランは迷走しているように見えます。
飲み物としてマッカランの価値を判断するのであれば、常識的な価格を逸脱しているとしか言いようがありません。