バブル再来するのか?
山崎25年を凌ぐ勢いで価格が上がっている、エマニュエル・ルジェのヴォーヌ・ロマネを分析してみます。
2021年の収穫量が減ったとお伝えしているブルゴーニュワインですが、2020年のエマニュエル・ルジェが想定外の値上がりをしていました。
販売価格はなんと118万円!
ワイン1本の値段としてはロマネコンティに迫る勢いです。そもそも、この生産者は叔父にアンリ・ジャイエを持つ、エマニュエル・ルジェがヴォーヌ・ロマネ村にある小さな「クロパラントゥ」という区画で作っているものです。
ブルゴーニュワインの地図で見ると、中央にDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)のRomanee-Conti ロマネコンティ(時価300〜500万円)、上にRichebourgリシュブールとRomanee St.Vivantロマネ・サン・ヴィヴァン。下にはLa Tacheラターシュがあります。
このリシュブールの左に位置するのが、Cros Parantouxです。
ブルゴーニュワインで最も偉大といわれる「アンリ・ジャイエ」のクロパラントゥは既に本物がほとんど流通しておらず、信頼できるワイン商から買うと1本500〜800万円ともいわれています。
そのため、ジャイエの志を引き継いだといわれる、エマニュエル・ルジェが高騰しているのです。2020年はメーカー価格 1,496,000円(税込) 21%引き で価格 1,180,000円 (税込)で販売されていますが、10年前までは二束三文に近い取引価格でした。
チャートをご覧ください。
2013年頃は落札価格がわずか5万円!年代や状態が良いものでは8万円程度でした。2022年までは徐々に上昇しています。
昨年は相場が急騰して36万円前後までいきましたが、今年になって24万円程度まで一度下落しました。
直近の落札価格は、24〜30万円前後です。「あれ?安い?」と思うはずですが、実はビックカメラの扱っているインポーターであるエイ・エム・ズィーは販売価格が高いのです。
別のショップでは、同じ商品の並行輸入品が59万円で販売されていました。
完売しているので、実際には70万円前後が相場となりそうです。
過去の値段もチェックしてみます。
2015年頃はエノテカでの販売価格も24万円でした。
ここから上昇を続けて、現在の価格になっているわけです。
簡単に整理すると、新品の販売価格は以下のようになります。
2010年頃・・・10万円前後
2015年頃・・・20万円前後
2020年頃・・・25万円前後
2022年・・・・50万円前後
2023年・・・・60万円〜150万円
2024年以降・・???
もし来年以降もブルゴーニュワイン相場が下落しないと仮定すると、相場が徐々に50〜100万円に近づきそうです。
直近のオークション価格は30万円での落札が目立ちます。
今のうちに入手しておけば、数年で2〜3倍という驚異的な上昇を狙える可能性はありそうですね。
ただ一つ注意が必要なのが、アンリ・ジャイエ、エマニュエル・ルジェともに偽物が多く流通しているそうです。真贋がはっきりしないものや、個人保管のものなど偽物も多いです。個人的には半分以上が偽物ではないかと疑っています。
購入証明や正規品だと保証できる出品者をできるだけ選ぶのが良さそうですね。
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