
「創業一八九九」が手頃な価格に下がっているので、今回チャートにしてみました。

個人の方のブログによると、サントリー60周年記念に発売されたもので定価30,000円で販売されていたようです。83年といえば消費税も導入される前、日本経済がバブル全盛期に入ったときです。
1983年にボトリング・ブレンドされて発売したということは、1970年代の貴重な原酒が使われていると想像できますが、年数表記がないためか値段が山崎18年の半分以下です。
サントリーコメント(ボトル同封のメッセージカード記載)
サントリーウイスキーの歴史、即ち日本のウイスキーの歴史は、今から84年前、一人の若者が抱いた勃々たる青雲の志に始まっております。1899年(明治32年)、私の父・鳥井信治郎は、洋酒というフロンティアに魅せられ、弱冠20歳で独立、サントリーの前身、寿屋を興しました。
以来、幾歳月ーー断じて舶来を要せず!の気概で「赤玉」を始めとする各種洋酒の開発、製造、販売に研鑽を重ね、ついに1923年(大正12年)、念願の本格ウイスキーづくりをめざして前人未到の挑戦を開始したのであります。かくて、京都郊外、山崎峡に、わが国初のウイスキー蒸留所、寿屋山崎工場(現サントリー山崎ディスティラリー)が創設され、国産ウイスキー「サントリー」の歴史の第一歩が印されたのでした。
今年は、私どもがウイスキーづくりに挑んで60年という記念すべき年であります。この間、サントリーの貯蔵モルトは年々増え続け、お陰をもちまして、現在、ゆうに160万樽を越えるまでになりました。
「サントリーウイスキー 一八九九」は、この記念すべき年を迎え、
私どもがあらためて創業者の初志に思いをいたし、豊富なモルト樽の中から
厳選に厳選を重ねてブレンドした逸品であります。
先に私どもでは歴史的な蓄積と技術の総力を結集して「サントリー《ザ》ウイスキー 」を発売いたしましたが、この一瓶はそれにつぐものと自負いたし、ここに、弊社創業の年「一八九九」を冠して世に送る次第であります。私どもの酒庫に重ねられた歳月の豊かな結実として、ご賞味賜りますならまことに光栄、かつ幸いに存じます。
ウイスキーづくり60年目の春
1983年2月1日 サントリー株式会社 取締役社長 佐治敬三
サントリー 創業一八九九の価格推移
2017年からのチャートを作成しましたが、5年前は2~3万円で推移してジワジワと上昇しています。2018年の国産ウイスキーブームでは跳ね上がらなかったようです。
ところが2020年の二度目のブームで一気に取引価格が高騰します。ピークでは1本23万円で落札されるなど、強気の価格がつけられました。
その後も昨年までは10万円を超える価格で何件か落札されたものの、反落して下降トレンドに、去年の冬頃に一旦の底値をつけて少し反発しています。

今後どうなるか全く予想がつきませんし、味についても分かりません。
しかし、このチャートを見る限りではコンディションの良いボトルに関しては1本5万円台での入手はお得なのかもしれません。
相場がマチマチで支持線が見えないので、難しいところですが、3~5万円であれば良い水準といえそうです。再び上昇して、20万円チャレンジをするのかは分かりません。
2023年は「山崎 100周年」を迎えるため、山崎55年のような高額な記念ボトルがリリースされると予想されています。これがきっかけで、3度目の国産ウイスキーブームが再来するとすれば、手頃な古酒をあさっておくのも良さそうです。
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