昨年まで定価の10倍近い価格をつけるほど狂乱した、静岡蒸留所ガイアフローですが、ついに希望小売価格まで近づいてきました。今まで飲むことのできなかった方には朗報です。
いくつかの銘柄を分析していきますが、まずは「コンタクトS」
発売日は2021年11月27日、5,000本限定で希望小売価格は8,943円。
当初はピーク42,000円で売買されています。シングルカスクではないのに5倍近い価格で売れていました。
すぐに売り圧力により下落、去年12月の16,000円を底値として緩やかに反発していました。ところが今年の6月ころから、更に価格が落ちています。
本来であれば生産本数が5000本で、既に抜栓されている数も多く、転売の売り枯れしているので反発するはずですが、定価の8,943円に近づいてしまいました。
長期保有で価値上昇を見込んでいた人が、下降トレンドに嫌気を指して売りに出たのかもしれません。限定商品、円安にも関わらず定価域まで近づいているので、中国人の関心も無いようです。
初版の「プロローグK」もチャートを分析していきましょう。
3年レンジにすると意外なことが分かります。
なぜかリリース直後は3万円にキレイに収まっていることです。元値が8,130円ですので、3.7倍までは上昇しています。心理的な抵抗が3万円だったのかもしれません。
2021年2月に突発的に上昇して、ピークは7万円以上に。
元値の10倍近い価格まで跳ね上がっています。
そこから下落を続けて、2020年の価格にまで戻っています。
さすがに8,130円まで落ちることはなく、生産本数が限られていることもあり、3万円を一旦の下限として考えているようです。
「コンタクトS」と異なり、本当のファーストリリースで軽井沢蒸留所のポットスティルですので、そろそろ底値域に近づいているのかもしれません。
欲しかった方は25,000~35,000円程度で拾うのも一つの選択です。
「プロローグW」の方は悲惨で、蒸留器に興味がないためか2万円まで下げています。もしかしたら1万円台まで下げるのかもしれません。
ちょっと怖い相場ですが、定価ぴったりに戻るとは考えにくいので、15,000円程度であれば拾っても後悔が少なそうです。
いずれのボトルもどこかで底値を付けて流通量が減少、半年から1年ほどで反発していくと予想できます。
「ポットスティルW」は初値もそこまで高くなく、27,000円台で1件すぐに16,000円台まで下げています。支持線が16,000円程度ですが、プロローグのチャートを見ると、まだ下げる余地が残されているのかもしれません。
個人的な感想としては、ウイスキー転売をしている人たちが、相場が下がったからといって手仕舞いしているように思えます。
投機目的で購入されることの多い銘柄や、価格と味わいが見合っていないボトルは、このように売り浴びせを受けて相場が崩れることがあります。
サントリーの山崎や響は、限定品が発売されても実需が見合っていますが、このような小規模の新興蒸留所は、需要の読みを間違えると大きく損をすることがあります。お気をつけください。
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