「ウイスキー相場」は株式投資や仮想通貨と似ている部分があり、急騰する勢いが強いほどに売り圧力が高くなります。
お店で2万円で買ったウイスキーが、3万円になっても「売ろう!」と決意する人は少ないですが、売買価格が10万円になれば「え?そんなに高いなら売ろう」と考える人が増えます。
さらに20万円近くまで上昇したら、転売に興味がなく、飲む目的で買った人さえも「こんなに貴重なものは飲めないから、他の人に譲ろう」と考えるかもしれません。
価格が下ってくると今度は「早いうちに売らないと価値が落ちてしまう」と慌てて売却するので、価格下落が早くなります。
すると今度は、「20万円にもなったウイスキーが10万円に落ちてる!安いから買っておこう」と相対的に安いと思った人によって買い圧力優勢になり、価格が反転します。
この動きが、株式投資や仮想通貨に似ています。
もう一つ、株式投資や仮想通貨に近いところが、「値段が動かないと興味が出ない」ことです。
いくら「優良株だよ」と言われたり、「今後主流になる仮想通貨だよ」と言われても、「でも、価値が低いじゃん」と価格を見て判断する人がほとんどです。
今でこそ人気のスプリングンク10年ローカルバーレイも、2020年までは23,000円で余裕で購入できました。リカーマウンテンなどにも並んでいるほど一般的な銘柄でした。
異変が起きたのは、2020年の秋頃。それまで23,000円で買えていたのですが、徐々に値段が上がっていき昨年2021年の春に急騰。
なんと一瞬で9万円まで上昇してしまいました。
「さすがに高い」と思われたのか、秋に向けて5万円を底値にして反落。
今年2022年の春から再度、急騰して3月27日には瞬間的に174,000円で落札される事態になりました。
あまりに急激に値段が上昇したため大きな調整が入り、現在は7万円を一旦の下値として推移をしています。
下落トレンドではありますが、2〜3万円に収束するとは考えにくく、再び5〜7万円のラインで反発するように予想します。
こちらは、スプリングンク18年のチャートです。
やはり2019年までは15,000円、2021年も年末まで27,500円で購入できたことが分かります。
状況が変わったのは、ローカルバーレイと同じ今年の春。
こちらも瞬間的に10万円まで上昇して、その後ゆっくり下落して調整しています。42,000円程度を目安にして反発して、再度上昇していきそうに思える形状です。
これらのチャートを見て「あ、下っているから、もう価値がないんだ」と思って安値売りをしてしまう人がいますが、ダラダラと今の値段が続き、再び上昇するパターンも多いです。
仮にスプリングンク蒸留所が大量に出荷すれば価格も落ちて、定価に近づきますが、再度急騰するパターンもあります。例えば、そのシリーズを生産終了して絶版にしてしまうときなどです。
誰も興味がなく、大量生産していたI.W.ハーパーでさえ瞬間的に5倍以上になりました。そもそも流通量の少ないスプリングンクは、もし主要なコレレンジが生産終了した場合は前回に近い急騰が起こっても不思議はありません。
「流通量が増えて、価格が下がる」と思うのであれば手放し、「今後も減る」と思うのであれば購入する。このような選択が大切です。
免責事項
当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。