国内でもロイヤルサルートと肩を並べて知名度の高いブレンデッドウイスキーの『バランタイン』。近年はウイスキーといえばシングルモルトという風潮があり、人気が無いといったイメージさえ出てきてしまっています。
実際には膨大な原酒の中から、選び抜き味と香りのバランスを整えることができるので、シングルモルトにはない上品な美味しいウイスキーに仕上がります。シングルモルトウイスキーが、ハーブの精油だとすれば、ブレンデッドウイスキーは複雑な香りを持つ香水のような存在です。
出典:https://www.ballantines.com/en-gb/range/ballantines-30-year-old/
そんなバランタインですが、贈答用に用いられることが多いためか二次流通では価格が下がってしまうのが常です。これほどウイスキーブームといわれていますが、30年の超長期熟成でもそこまで上がっていません。
実際にチャートにしてみました。
バランタイン30年のチャート相場分析
新旧が混ざってしまっているので、所々オールドボトルが跳ねています。
過去5年間を振り返ると全体では16,000~22,000円のレンジに収束します。ただ、よく見ると2021年頃から少し売買価格が上がっているのが分かります。
私自身、何度もバランタイン30年を飲んだことがありますが、正直言って非常に美味しいです。
マッカラン30年が100万円、響30年が100万円、となれば本来バランタイン30年が50万円以上でもおかしくありません。それがたったの2万円代で買えるので奇跡のコスパだといえます。
厳しく評価するとすれば、味と香りが綺麗にまとまりすぎて没個性的に感じてしまうことです。顔が整って、性格も平均的な人よりも、どこか尖っている方が覚えられやすいものです。良くも悪くも出来の良い量産系になってしまっています。
今後バランタイン30年の価格が上がる?
緩やかに上昇を続けると思います。シングルモルトウイスキーとの価格乖離が大きすぎるので、その差を埋めるようにして徐々に上昇を続けるはずです。
上記のチャートから漠然とした予想ですが、2022~2023年に23,000~25,000円。
2025年頃に28,000円~35,000円程度でしょうか?予想が外れたらすみません。
他の少量生産のシングルモルトウイスキーと比較すると値上がり幅は限られていると思います。また贈答用でかなりの未開封が出回っているので、それらが売り圧力となって相場を抑える形になると思います。
はっきり言うと、飲むならコスパ抜群、投資用としては微妙でしょうか。
ただ、青黄旗や赤青旗など過去のボトルは本数が減りつづけ、どこかのタイミングで跳ね上がる可能性はあります。特に赤青旗なんかは現在でも4~6万円以上で売買されていて、件数も非常に少ないです。
バランタイン30年は1960年代流通品なので、構成原酒は1930年以前ということになります。今から100年近く昔に蒸留されたウイスキーというだけでロマンがありますね。その時代のウイスキーはまだ飲んだことが無いので、一度は口にしてみたいものです。
そんな訳で、赤青旗などオールドボトルは需要があり、供給量も少ないため投資用としても良いかもしれません。
状態が良いと、このように13万円で落札されることもあるようです。希少ボトルは収集価値があると思います。
2022年5月19日追記
上記のバランタインとは関係ありませんが、どこからか「タリスカー10年」の旧々ボトルが大量に発掘されたようです。複数のショップで入荷しています。現在から2つ前の銘柄で、推定2005年〜2011年のものです。
ご存知の通りマップラベルは750mlで4~6万円、1990年代後半~2000年代前半の分割マップでも2~3万円になっています。
個人的な感想では旧ボトル(2012年〜2021年)でも味が劇的に劣化しているので、今回出てきたボトルは大変希少でお得なボトルです。
現在は在庫豊富ですが、良い時代のボトルなので数週間で完売してしまうのではと見ています。
5~10年といった長期用の投資や、実際に飲んで楽しむのにもお勧めできます。
実は私も自家消費用として購入しました。参考にどうぞ。
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