https://www.malts.com/en-row/distilleries/clynelish
ウイスキーマニアから隠れた人気のあるクライヌリッシュ14年を分析してみます。もともと無名に近い部類で、バーでも置いていない店があるほどでマニア向けの存在でした。
ところがここ2~3年で急激に知名度が上がってきて、ボトラーズのクライヌリッシュも評価が高くなっています。
例えば、直近では「ジャポニズム クライヌリッシュ 1990-2020 30年」が10万円で落札、「クライヌリッシュ 1993-2019 セレブレーションオブザカスク」が92,500円で落札など、高額ボトルも売買されています。
驚いたのが定番の蒸留所ボトルが、先日の値上げで一気に最安値が7,000円まで上がってしまったということです。
クライヌリッシュ14年は、もともと3,900円程度のイメージが強かっただけでに「2倍近い!?そんな価値ある?」と少し思ってしまいました。ウイスキーのインフレは、ここ1~2年で急激に訪れた気がします。
実際にどのようにクライヌリッシュが値上がりしたのかチャートを作成してみました。
2013年の最安値は1,700円(!?)
なんと、過去10年の最安値は新品未開封の1,700円でした。傷も汚れもないクライヌリッシュ14年がこれほど安いと驚きです。700mlの印紙です。
その1件以外は2,600~3,000円の落札が数多く目立ちます。
2014年までは3千円以下で売買されていました。旧ボトルは4千円と少し高いこともありましたが、全体的に非常に安価でした。
なんと2019年までは上昇傾向ではありますが、4千円を意識して落札されています。
一昨年の2020年夏ころから4,400円まで上昇傾向で、昨年2021年には4,700円程度を意識しています。
今年に入ってディアジオの値上げ報告からは値上がりが早く、3月には6,000円まで急騰してしまいました。そして4~5月には7,000円での落札も見かけます。
あんなに安かった旧ボトルは、なんと3万円での落札もあります。
新ボトルと旧ボトルの差がつく
ここで不思議なのが、4,400円のクライヌリッシュ14年が7,000円になるのは160%上昇ですが、旧ボトルとの乖離は過去10年で1.3倍程度でした。
つまり、旧ボトルは9,100円程度に収束するのが過去の相場に合致します。
ところが、旧ボトルは2~3万円以上での落札が目立ってきています。こうなると新ボトルに対して3倍以上の差ができてしまいます。
スプリングバンクもマッカランも旧ボトルは値上がり傾向ですが、ディアジオの所有する蒸留所はオールドボトルを高騰前に漁ることで大きな含み益を得ることができそうです。
ディアジオではありませんが、例えばグレンファークラスやダルモア、グレンゴインは旧ボトルでも手頃に購入できるものもあります。
この手のボトルを入手するのであれば、少し予算オーバーでも旧ラベルを選んだ方が良いかもしれません。状態や海外相場を参考にして集めてみてください。
また、現行のクライヌリッシュ14年は今のところは在庫が安定していますが、一時休売した場合は一気に1万円超えのプライシングをしてくるはずです。市場の在庫が少ないので、急騰しやすいです。このあたりの情報も入り次第レポートしていきます。
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