山崎蒸溜所のAge Unknownは、「へんこつなんこつ」「ウイスキーづくり70年」などいくつかバリエーションが存在しています。
Age Unknownの名の通り、熟成年数は公開されていないものの、へんこつなんこつは〜30年の原酒、紺ラベルは25年前後が使用されているといわれています。
2016年には、紺ラベルの箱付き完品が60万円で落札されていました。
今回、久々に出品されたのですが、なんと142万円で終了しています。
これまでの相場をチャートにして分析してみます。
2014年頃には、いずれのバリエーションも48〜60万円前後で売買されていました。2019年頃のブームによって一気に100万円をピークにして上昇。徐々に下値を固めていることが分かります。
そこから2022年のブーム最盛期に230万円超えまで噴き上がりました。
まるでビットコインのようなチャートになっています。そこから暴落期に入り、売り浴びせを受け、箱なしの最低価格は70万円にまで下落。
下げ止まりをして反発しています。
今年に入り、90〜95万円。そして過去の3件は120万円、今回は142万円という流れです。
サントリー系の高額価格帯は、以前ほどの暴騰には及ばないものの、やはり上昇傾向にあります。チャートを見る限り底値を固めているように見受けられます。
今回の価格が、90〜120万円まで局所的に落ちることは考えられますが、70万円を切ることはまず無いのでは?と予想しています。1〜2年かけて徐々に、底値を固めて、再び150万円〜170万円ほどを目指すように見えます。
もう一つが「サントリー 響 17年 意匠ボトル 鳳凰」です。
こちらは欧州や米国市場ではなく、需要のほぼ100%が中国でのコレクションです。小紅書(RED)で収集する富裕層のコレクターなどが出ていますが、飲むよりももっぱら飾りとして使っている銘柄です。
中国での日本ウイスキーブーム終了や、中国経済の悪化といわれているにも関わらず下落幅が想像よりも低いです。
一昨日の落札は138万円でしたが、過去のチャートは以下のようなものです。
2017年まで15万円程度だったことは過去の話ですが、2020年末でも75万円程度で入手できました。やはり投機的な資金が流入した2022年。ピークは2022年12月の270万円です。
ここで利確できた出品者は天才的なタイミングでした。前後では200万円ほどを目安にして何度か落札されています。今年の6月には136万円で落札されていますので、今回は一応プラス2万円の上乗せになりました。
ブームが一段落した状況での売買なので、取引が実態の価格に近いのだと推測できます。
日本国内ではイメージしにくいのですが、中国市場では具体的に”どの意匠”に価値があるか、上記のように解説されています。
投機的な銘柄は、ボトル自体が個別株のような値動きをしています。
今年になって、ある程度の資金の引き上げこそあったものの、今後もゆるやかに売買されることが推測できます。円安人民元高がどこまで進行するかは不明ですが、円安になるほど想定的に日本ウイスキーが安くなるので中国市場からすればお買い得ということになります。
上記の事情を考慮すると、
・長期熟成の希少日本ウイスキーは徐々に上昇
・12年モノ〜18年モノは生産増により横ばい、または微増
・NVやブレンデッドは大量生産により下落
このような価格の動きになると思います。
今週、先週慌ただしく、更新が遅れてすみません。
少し落ち着きましたので、最近の状況をお伝えしていきますね。
よろしくお願いします。
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