
去年までは、小さな酒屋でも見かけることのあったグレンドロナック18年アラダイス。「グレンドロナックは18年を飲め!」オジサンが存在してほどに多くの人に愛飲されていた銘柄です。
なぜ21年ではなく、18年を飲めと言われたか。それは21年はオロロソとペドロ・ヒメネスをバテッドしていますが、18年は100%オロロソのカスクを使用しているためです。
ハードボイルドな男性にが、こっそり楽しむシェリーカスクのウイスキーと言えそうです。
グレンドロナック18年は、蒸留所の有名な創設者であるジェームズ・アラーダイスにちなんで名づけられました。この特別なシェリー酒シングルモルトはナチュラルカラーで、ABV46%でボトリングされています。最高級のスペイン産オロロソシェリー樽で熟成されたこの気品のあるリッチなシェリーモルトは、忘れられない味わいです。
ちなみにAllardice(アラダイス)は、創設者の名前から付けているそうです。
リカーマウンテンでは、販売価格13,200 円(税込)で売られていました。ちなみに参考までに21年パーラメントは、21,780円(税込)です。
グレンドロナック 18年の価格推移
今年の初めからのチャートをご覧ください。
品薄が騒がれたのは4月頃からですが、実は昨年の時点で既に流通量が激減しています。

一説には、「イギリス国内がパンデミックの影響で、空ボトルが手に入らないため一時的に品薄」だとか、「原酒は豊富にあるけど稼働してないから、時期に安定する」など品薄なのは一時的と説明する人もいます。
反対に今後も品薄が継続して、18年と21年の安定したリリースが難しいと解釈する人もいます。
グレンドロナックの蒸留所で働いている人と、ブラウン・フォーマン社しか真実は分かりません。
さて、ここでグレンドロナック18年の過去10年の価格推移を振り返ってみます。

今でこそ、2万円台で売買されているこのボトル。実は2012年には5,980円での落札が定位置でした。むしろ、それより安く落札されているケースもいくつかあります。
2012年から2017年は、不人気ゆえに取引量が少なく5年でたったの2,000円程度しか上昇していません。そこから急に取引量が増え始め、2020年には一回目の転機が訪れます。
チャート1の部分ですが、2020年の7月頃から1万円を切って落札されることが無くなりました。そこからチャート2に向けて一気に高騰を開始します。
昨年秋には通常販売価格を超えて、15,000円以上での落札が目立ち始めます。
一瞬急騰して、少し価格が落ち着きますが、現在のチャート3に向かって着実と価格が上昇しています。
グレンドロナック18年は国内だけ欠品している訳ではなく世界的に流通量が減っています。

WhiskyBaseでは最安値が142.50ユーロ(約2万円)で販売されています。このことから国内相場との乖離は少ないといえます。
2009年から登録されて、未だにボトルのラベルチェンジがされていません。もし、このタイミングで終売された場合は更に価格が上昇しそうです。
逆に、グレンドロナックが価格を安定させたいと、同一ラベルで量産をした場合は今の価格が収まることも想定されます。2000年代の原酒がどれほど残っているかは未知ですが、今年注目したい銘柄の一つです。
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