最後にイギリスに訪問したのは2019年ですので、少々古い情報になりすみません。コロナ渦で渡英していないので、以前の話となります。
タイトルで煽ってみたのですが、イギリスのウイスキー事情……。
残念ながら、全く安くありません!!
実はイギリスではウイスキーが割高
日本のネットショップの方が安いシングルモルトさえあります。
2019年時点では、Global Blue(グローバルブルー)などタックスフリーの業者が利用でき、確か16~17%の税金が還元されたように覚えています。消費税のようなもので、英国では付加価値税と呼んでいるのですが、それが如何せん高くて「マッカラン12年」を1本買うにしても日本の方が安いという事態が起こっています。
「日本酒を海外で買うと2~3倍する」という話は有名ですが、実はイギリスのウイスキーは日本で買った方が安いことの方が多いのです。
当時でさえ「高いな」と感じたのですが、Brexit(イギリスの欧州連合離脱)の影響を受けて、2021年から「英VAT免税制度廃止」されているようです。
これを知ったときは衝撃的だったのですが、イギリス旅行滞在が更に厳しいものとなっています。私が何度か行ってたのがポンド=135~140円というレートでしたので、現在は165円前後に加えてタックスフリーが無い状況です。
英VAT免税制度廃止は影響が大きい
1000ポンドのウイスキーが当時は、135,000円から21,600円ほどリファンド(返金)されて約113,400円程度で購入できました。
厳密にはクレジットカードでは為替手数料で2%ほどかかります。
現在、同じ1000ポンドのウイスキーを買おうとすると、165,000円も必要になります。ウイスキーだけならまだしも、ホテル代や食費、交通費などの滞在費も一気に跳ね上がりますので、免税廃止と円安は二重苦となります。
それだけでなく、そもそも「レアウイスキー」が少ない状況です。ロンドン(イングランド)でもエディンバラ(スコットランド)でも、既にレアウイスキーは完売して、プレミアム価格でしか取り扱いがありません。
お得なレアウイスキーは存在しない
別の記事で紹介しますが、2008年頃に初めて英国旅行をしましたが、その時には既に古酒やレアウイスキーは枯渇している状況でした。
年配の方が2000年以前に旅行されていたら当時は、格安のシングルモルトウイスキーが存在したかもしれませんが、遅くとも2008年には「レアウイスキー」の発見は難しい状況でした。
そのかわりに、The Whisky Shopなどに樽が置いてあり、そこからボトリングして購入できたり面白いシステムは存在しました。
ではなぜイギリスに行くのか?
正直、10万円以上の高額ボトルであれば日本で買って英国で売った方が儲かるのでは?と思えてしまうほどメリットがありません。
それでも。ウイスキーマニアは蒸留所の見学や、その酒が生まれた土地が見たくなるのだと思います。また蒸留所の限定ボトルなんかは、現地にいかないと入手できません。
アイラフェスなんかは、うまく参加できれば定価での購入が可能になります。その変わり、規定の本数以上を持ち出すと酒税が課税されます。
英国に行くと、想像とは異なりパブではビールとジンが飲まれ、レストランではワインとラムやブランデーが飲まれます。
スコットランドの田舎に行けば、家庭でウイスキーが飲まれているのかもしれませんが、「テスコ(スーパー)」でさえ「イオン」と代わり映えしないウイスキーの品揃えでがっかりするはずです。
景色だけは格別に良いので、酒目的でなく文化や芸術、建築など好きであれば感動する旅行になると思います。円安とコロナが落ち着いたら皆様も滞在してみてください。
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当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。