昨年の夏と比較すると、シングルモルトウイスキーの供給不安定が一部解消して、12年物のシングルモルトの入荷が増えてきているようです。
ただし、価格が以前の20%以上アップが多く、12年物の全体的な相場が5000円以上に変化しているように思えます。
秋葉原にあるビッグカメラは、外国人観光客が多く、シングルモルトウィスキーも豊富に置いてあるのですが、 タリスカーやボウモア、アードベック、ラフロイグなど入荷が安定しています。
安定した印象はありますが、18年以上の長期熟成は残念ながら見かけない状況です。下記の写真は昨年の春のものですが、当時はボウモアだけで7種類、グレンフィディックやモーレンジも数多く陳列されていました。
この店舗だけでなく、2022年春までは都内の酒販店は、幅広いラインナップが陳列されていました。価格も12年物は3,000円台、18年物でも1万円前後に抑えられていたようです。
再び現在の価格に戻りますが、ラガヴーリン8年が7,755円、カリラ12年が5,880円、クラガンモア12年が4,680円など、昨年よりも20%以上の価格が増えてきています。
ショーケースの中のプレミアムレンジも価格を比較してみます。
まずマッカラン12年ダブルカスクが9,940円、カリラ25年が45,800円、アードベッグ ヘビー・ヴェーパーが19,800円、バランタイン21年が12,998円など。
ブレンデッドウイスキーの値段は、そこまで上昇しておらず2022年と変化が少ないことがわかります。
タリスカー25年は65,800円、ラフロイグ カスクストレングス バッチ3は24,800円。このあたりはネットショップよりも安いこともあり、狙い目になりそうです。ポイントを利用したり、免税利用するのであればネットより安くなると思います。
こちらにはボウモアのアストンマーチン仕様29,800円、カーンモアのダルユーイン9,800円、ロングモーン23年 34,800円、ダグラスレインのクライゲラヒ17,200円など。ボトラーズの商品もちょいちょい残っている印象です。
ネットショップよりも少し高いですが、実店舗で買いたい人には良さそうです。
グレンファークラス25年が34,980円。
このあたりはミリオン商事の正規品のためか、ネットの並行輸入品より1万円以上高いようです。
グレンファークラスは過去3年で2倍以上になっているので、今後どうなるか気になるところです。
他にも面白い商品がありました。
投資でも人気の茅台酒(マオタイ)が59,800円で売られています。中国人観光客が免税で買っていくのでしょうか?私たち日本人が英国旅行して、お土産にヒースロー空港で山崎を買う感じに近いのかもしれません。
茅台酒は飲んだこともなく、見分け方も相場も不明ですが、古いものは数百万円するものもあるようです。
最後は気になる国産ウイスキー。
一時人気沸騰したYUZAも在庫あります。アマハガン、長濱蒸溜所はワールドブレンデッドのような海外原酒が入っているものも多く、国産シグルモルトはほとんどないようです。
サントリー系の山崎、白州、響なんかは在庫は無いようです。
ちなみに瞬間風速35,000円になったYUZAファーストエディションですが、今年の夏(先月)には11,500円にまで下落。当サイトでは再三告知していますが、国産新興蒸留所は本当に厳しい時代が来ると思います。
サントリーとニッカのブームに乗って乱立され、熟成していない若い原酒、ひどいと透明なニューポットまで切り売りしています。本家のサントリーとニッカも段階的に増産してきているので、供給過多になり更に安くなると思います。
山崎25年やイチローズモルトのカードシリーズ、軽井沢などの閉鎖蒸留所系は今後もコレクターズアイテム扱いで上昇&下落を繰り返すと思いますが、新興蒸留所は厳しい相場になると予想しています。
ちなみに先ほどの「YUZAファーストエディション」は定価が税込16,500円ですので、さすがに1万円前後で反発して欲しいところです。蒸留所の初期ロットということで、このまま20〜30年以上の長期で保有するのであれば仕込み時(?)なのかもしれません……。
現在、約40万円のマッカラン エディションNo.1も、2015年頃には1万3千円で数十本以上が投げ売りされていました。
短期・中期保有の方は、国産ウイスキー相場にご注意ください。
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