オークションで目立った、直近の相場を確認できるようにレポートをお届けします。購入や売却、今後のポートフォリオの参考にしてみてください。
公開日 2022年9月25日
リトルミル 12年
ここ数年で見かけることのなかった「リトルミル12年」、突然の大量出品がありました。私も参加したかったのですが、期間がたった2日しかなく、まさかの相場の半額近くで終了していました。
今年の7月には39,200円で落札されていたのですが、格安&大量出品で短期間だったため目立つことなく25,300円で落札されました。来年あたり、ゆっくり1本ずつ時間をかけて出品すれば4万円程度で売却できる銘柄です。
閉鎖蒸留所ですので、今後も価値が上がっていきそうです。
ちなみに海外サイトでは、最安値が280ユーロ=約38,882円、平均価格457ユーロ=約63,589円で販売されています。
ファイネスト スペイサイド 32年 1987 Y’sカスク
「え!?」と思った方、多いのではないでしょうか。
2020年にリカーマウンテンより税込み36,300円で販売されたボトルです。
知らない方は「これほど人気なら、即完売したんでしょ?」と思うはずですが、意外や意外、高すぎて全然売れ残っていました。楽天市場でも購入制限なしで販売され、発売からしばらくは残っていました。
なぜ人気が出たかというと、当時のTwitterでウイスキーの影響力のあるアカウントが「中身はマッカラン!」と宣伝して周り、「マッカランの1987年で32年熟成は安い!」と騒いだところ、翌日には全てのショップの在庫が完売することになりました。
後日、御察しの通り「転売屋」が暗躍して、オークションに続々と出品。
彼らはウイスキー投資を知らないので、誰よりも早く売り抜けたいためか40,000円〜45,000円で売却したようです。
そこからは、思い出したようにポツポツと出品され、S&P500の過去50年のチャートのように、きれいな右肩上がりの曲線を描いています。
昨年までは7万円程度で、心理的な抵抗線があったのですが、今回はあっさりと上に抜け、10万5千円を付けました。この手のウイスキーは、ティースプーンモルトと呼ばれ、スプーン1杯分の別のモルトが混ぜられて、「ブレンデッドウイスキー(バテッド)」としてリリースされています。
それ故に、マッカランと書くことはできず安く売ることができます。味はB級とまではいきませんが、マッカランとして高い値段をつけることのできないアウトレットなお買い得シングルモルトです。
リアルタイムで36,300円で売られているのを見ていたので、ここまで値上がりするとは思ってもいませんでした。
今までは蒸留所名があるシングルモルトだけが投資の対象と思いましたが、このような銘柄も上昇することがチャートから分かります。
マッカラン 1946 ピーテッド 52年熟成
久々にハイエンドのオールドボトルが出てきました。
海外輸出も対象になっているためか、レッドリボンやセレクトリザーブは安定して100万円を超えるようになりました。
この1946年は、第二次世界大戦直後ということもあり資源が足りずに、泥炭を使って蒸留したためピート香が付いているという非常に珍しいマッカランです。
レアカスク・ブラックも、一部にピートを炊いた原酒を使ったことで話題になりましたが、ここまで希少なマッカランだと200万円でも安いのかもしれません。
過去の相場を見ると、最安値は2012年の35万円。そこから、徐々に上昇して100万円超えるのには時間がかかります。
2018年に超えてしまうと、次は150万円を意識して2020年のウイスキー高騰時期に230万円をつけました。
さて大きく調整したり、暴落が来るか!?と思って見守っているのですが2年経っても相場が強く、わずか30万円しか下っていません。
カスクストレングスではない40%の加水ボトルが、どこまで上昇するのか気になりますね。
アンダーソン クラブ 15年
「これ、バーボン1万円部門で次に来るのでは!?」と予感させる銘柄です。実は飲んだことないのですが、過去の相場をみると2020年に一度跳ねています。
米国の富裕層が、「日本にある分ぜんぶ買ってきて」と指示をしたようなチャートです。何十本か集まって満足したのか、直後は過去の相場まで一度下げています。
何度かブームが来て、現在が11,000円を基準にして揉み合いをしています。
2018年までは3,000円だったというのが怖いですね。
イーグルレア 15年
最近ノーマークのバーボンが急騰することが非常に多いです。
これ、有料マガジンの読者の方だけの秘密にしていただきたいのですが、2019〜2020年頃に10万円弱だった「オールド・バーボン」が、なぜか今年になって跳ねています。
先日のリップ・ヴァン・ウィンクルもそうですが、このイーグルレアも、2012年までは4,000〜10,000円でした。それが、2014〜2018年までは5万円に。2019年に12万円まで跳ねて、つい一昨日は34万円まで上昇しました。
このまま、一度調整で値下がりするのか、それともヴァン・ウィンクルやベリー・オールド・セントニックのように未知の領域まで上昇するのかは分かりません。
ただ、今年になってバーボン全体が急騰し、それに気づいているウイスキー界隈の人は少ないようなので、影響力のある人が広めれば投機マネーが流れ込むかもしれません。
今の所、大陸系掲示板やSNSなど漁っているも中国人が買い占めている情報は出てこないので、アメリカ人?が買っているのかもしれません。
バーボン急騰の情報をお持ちの方がいましたら、フォームやDM,コメント欄から教えて頂ければ助かります。
今回はバーボンが多くなりましたが、チャートを見て納得できる部分でINする(購入する)にはリスクでもありチャンスでもありそうです。
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