中古ボトルを買い付けするとき、気になるのがコンディションです。
2~3年前のボトルなら新品同様で手に入ることもありますが、1990~2000年代それよりも昔のボトルは状態がバラバラです。今回は中古ボトルのコンディションについて解説していきます。
自分の収集スタイルを明確にする
まずは自身の収集スタイルを明確にするのが大切です。
・新品級コレクター向けレベルのボトルしか収集しない
・全体的にキレイであれば経年変化は気にしない
・やや汚くても飲めるコンディションなら買う
・状態が悪くても安ければ買う
基本的に、この4つに分かれるはずです。
「10年以上の長期投資」また完璧主義をであれば、新品級のコンディションを集めることで、サザビーズやクリスティーズ等のハウスオークションに出品できる可能性が上がります。
なかなか市場に出回らないのと、取引価格が通常より高いのがデメリットです。
逆に「安く手に入れて、時々自分で飲みたい」といったスタイルであれば、状態が悪くても安く数多く入手するのも一つの方法です。
ラベルや箱が汚れていても、中身は新品同様のボトルも存在します。取得価格も安いですが、売却時も安くなる傾向にあります。
コンディションと価格を自分の中でルールつける
例えば2000年頃の珍しいボトルが出品されていたとします。過去の取引価格や海外の売買事例をみて、大まかな価格を割り出します。
新品級=20,000円 ややキレイ=18,000円
箱なしボトル汚い=15,000円 ラベル汚れ液面低下=12,000円
状態によって上限価格を自分の中で、ある程度ルール付けしたほうが良いです。状態が悪いのに高い金額を払ってしまい後悔することが多々あります。
特に液面が低いボトルは売却価格が下がります。
「ウイスキー投資では、液面レベル低下したボトルをどこまで許容するか」
上記記事を参考にしてみてください。
箱の汚れと、ウイスキーの味は比例しない
ウイスキー初心者の方は、「箱が汚い=ボトルの状態が悪い」と考えている人もいます。実は箱の状態とボトルの状態は比例しません!
なぜかというと、箱が新品のようにキレイな状態でも、中のボトルが液面だだ下がりでアルコール度数が40度切っているものもザラにあるからです。
保管状況の湿度が低いと、箱がキレイなままウイスキーが蒸発します。保管状況の湿度が高いと、箱にカビがついたり汚れますが、コルクが湿っているため揮発しにくいです。
つまり、箱に汚いカビが付着していても液面が新品級で、中のウイスキーもアルコール度数に変化がないことがあるのです!
このように20年以上前のボトルでも、into neckを維持しています。
ラベルはキレイな方が価格は高いですが、それよりも液面を重視した方が良いです。
ボトルの液面を重視する
初心者の方が覚えておいた方が良いのは、base neck以下の液面は絶対に買わない方が良いです。
オークションで「あれ!?お買い得?」と思ってひらくと、漏れてるんじゃないかってほど減っているウイスキーがありますが、ほぼ90%以上で飲めないです。または不味くなっています。
特に40%のボトルは少しでも液面が下がると、30%台までアルコール度数が落ちて劣化している可能性があります。例外的にハイプルーフで、60%などアルコール度数が高いボトルであれば、「まあ少し液面が低くてもいけるかな?」と思う程度で、推奨はしません。
長期保管は湿度が大切
買い付けの説明をしてみましたが、逆に届いたウイスキーを保管する際は、必ずコルクをパラフィルムなどで保護して揮発予防します。
その上で、少し乾燥した涼しい場所に置くのが理想です。そうすることで、箱やラベルがキレイなまま、液面もフルで保管できます。
私の場合は、ラベルにサランラップをして箱もストレッチフィルムで巻いています。最近のウイスキーマニアは、真空パック包装を工夫して保管する人もいるようです。
ボトルをまるごと真空パック機で処理すれば、酸素にも水にも汚れもカビも触れないので、理論上では99%以上新品に近い状態で保管できます。いずれ今あるボトルを真空に切り替える予定です。良ければ参考にしてみてください。
免責事項
当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。