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ここ数日で動きがあったボトルを紹介していきます。
I.W.ハーパー12年
転売界隈で御用達の『ブッカーズ』以外に、ここまで急激に値上がりするバーボンウイスキーがあるとは思いもよりませんでした。I.W.ハーパー12年が、もともとウイスキー界隈で人気だったかというと、そうではありません。
市場がウイスキー終売に敏感で、無理に値段が上がっているように思います。今後同じようにバーボンの終売が出てくる可能性がありますので、類似スペックのバーボンをチェックするのをおすすめします。
例えば『メーカーズマーク』、『フォアローゼス』、『ワイルドターキー』なんかは旧ラベルと新ラベルで味が全く異なります。このようなボトルは昔ながらの愛飲家によって、現在でもゆっくりと少しずつ高値を更新しています。
気になるボトルがあれば、「ボトル名+旧ラベル」などで検索をして、取り引き価格が新品の120~150%程度まで上がっているのであれば、何らかの拍子に急上昇することもあります。
仮に、私がバーボンを一本だけ購入して20~30年持ち続けるとしたら『ベリー オールド セントニック 15年』の旧ラベルです。当時3~4万円でしたが、今では20万円近くまで上昇しています。味わいも素晴らしく家族経営の工房でほそぼそと作っているので生産量も極めて少ないです。
新ラベルはあまり美味しくはなかったです。まだ一部のバーボンマニアしか知られていないので、予算が十分にあれば良い選択になるかもしれません。
グレンドロナック シングルカスク
ここ最近、飽きるほど『グレンドロナック』の話ばかりですみません。
これには理由があります。18年と21年が一時終売になりましたが、その影に隠れてシングルカスクが大量に買い付けされています。
SNSでは話題になっていませんが、在庫豊富だった1993年なども総じて売れてしまっている状況です。
人気の某蒸留酒販店のスクリーンショットを引用します。2022年2月時点では在庫豊富で、シングルカスクが20種類以上あったことが分かります。
今、現在(2022年4月)の在庫です。
あれだけあった4~7万円のシングルカスクが1本残らず売り切れています。
市場の相場が反映されて、18年が23,800円、21年が33,500円になっています。これらも在庫が少なく、また緩やかに上昇していくと考えられます。
いかがでしょうか。手前味噌ではありますが、グレンドロナックの長期熟成は今後、オークションの取り引き価格が上昇していくと予想できます。
個人の酒販店や海外サイトではまだ在庫が残っているお店がありますので、見かけたら買う価値がありそうです。
値上がりのメカニズム
これは本当は教えたくない内容なのですが、終売品のメカニズムについて話してみたいと思います。2020年にアランモルトがラベルチェンジしたときに、「ほぼ確実に値上がりする」と思って定点観測を行いました。
最初に7,880円「アラン18年」が売り切れて、その後に「アラン10年」が売り切れました。そこから特別エディション・限定ボトルが少しずつ減って、最後にボトラーズのアランモルトが売れていきました。
現在は「アラン18年」は20,000円以上で売買されているようです。このことから、最初にオフィシャルの長期熟成ボトルが売り切れ、次に限定ボトルや高額ボトルが売れるというサイクルが予想できます。
心理的に、限定ボトルというのは値段がバラバラで手を出しにくい印象があります。オフィシャルの買い込みは、飲食店やバーなどでの利用のために買い込まれているかもしれません。
オフィシャルボトルが消えていくのを目撃したら、関連した限定ボトルに先回りするという手法も効果があるかもしれません。
お読み頂きありがとうございます。
次回から、海外ニュースや相場予想、国産ウイスキー・輸入ウイスキーの過去の相場分析などを行っていきます。引き続きよろしくお願いいたします。
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