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つい先日「420万円落札”山崎 1986年 オーナーズカスク 水楢”もはや現代アートに…?」という記事を更新しましたが、この取引が本当に正しい相場なのか気になって仕方ありませんでした。
なにしろ当時2万円代のウイスキーが、わずか10年で本当に200倍になり得るのか?この真意について分析してみます。
過去10年での最安値は、1本たったの「3万円」
2012年11月08日の取引履歴では、「山崎オーナーズカスク 1986 ミズナラ樽(BUTT/MIZUNARA)」30,000円で終了しています。
信じられますか?ビットコインといい、時代の流れというのは凄まじいですね。この後の取引を分析して2012〜2020年までグラフにしてみました。
このようにグラフにしてみると、面白いことに気が付きます。
1度目のピークは2015年の40万円
2015年06月24日に「山崎蒸留所オーナーズカスク1986 ¥400,000」がドン!とピークになり、その後3年間も下火になっていたのです。2017年には新品未開封の「白州オーナーズカスク1986年」が2回も10万円を切って落札されています。
まさか、ここから急激に上がるなんて思ってもいませんよね。ビットコインと同じように、2015~2018年に手放してしまった人も多いはずです。
2度目のピークは2018年の98万円
2018年06月07日の「極希少 入手困難 未開栓 木箱入り サントリー山崎 オーナーズカスク 1986 57%」¥983,000が二回目のピークです。
ここから不思議と2020年まで下火が続きます。私が2020年に有料記事では、「オーナーズカスクは、さすがにピークだろう」と間違った予想を立ててしまいました。
なにしろ1本2万円が衝撃の100万円になって、その後緩やかに下り続けていました。
ですが、このグラフには2020〜2022年の続きがあります。
『山崎』が中国資本の投資対象に
山崎や白州を分析していると、あることに気が付きます。最近の超高値のオークションでは、タイトルが「サントリー山崎オーナーズカスク」ではなく、「山崎蒸留所 The owner’s cask 1986 Suntory Yamazaki Single Cask Whisky」というように英語表記が増えています。
また、出品者によってはWeChat微信での連絡を受け付けている人もいます。中国のオークションサイトでも山崎が増加を続けていることから、日本国内オークションが投資用ウイスキーを探す良質なターゲットとなっているのではないでしょうか。そのため、資本力の強い中国人が1本100万円以上でも強気の入札をしていると予想します。
420万円は誤入札ではない?
まれにイタズラ入札や嫌がらせなどで、高価格になっているオークションがありますが、この取引は正常だったと思います。入札の詳細を見ると、
b*** / 評価:149 最高額入札者 4,207,000 円 1 3月 27日 22時 49分
a*** / 評価:183 3,850,000 円 1 3月 27日 21時 50分
4*** / 評価:1355 3,501,000 円 1 3月 27日 21時 25分
9*** / 評価:234 3,003,000 円 1 3月 27日 21時 21分
f*** / 評価:30 2,716,099 円 1 3月 27日 1時 38分
0*** / 評価:7 2,504,099 円 1 3月 25日 22時 58分
このように評価の数が多いユーザーが、現実的な金額で入札していたログが残っています。仮に420万円が不成立だとしても、300万円後半は成立しているといえます。つまり今後も「山崎 1986年 ミズナラ」は300~400万円が出てきてもおかしくない状態です。
今からでも間に合うのか?
私自身、残念ながらオーナーズカスクは1986年の1本しか所有していません。何度も飲む機会があったのに、たった1本しかないことを後悔しています。
今から投資しても間に合うのかは不明です。ただし現状で他の年数と「価格の乖離が大きいのではないか?」とは思います。例えばスペックが違いますが、パンチョンのバーボンバレルと推測できる『山崎 1999年』は本日(2022年4月10日)41万円で出品されていました。
眺めていたら、15分程度で売り切れになっていました。状態も良く、新品未開封で本物であるなら安い相場といえそうです。
1986年が400万円になるなら、あと数年で1999年でも100万円を越してくるのかな?と漠然と考えています。
ただし、現時点で既に30倍以上の価格がついています。今から買うかどうかは慎重に考えた方が良さそうです。参考にしてみてください。
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ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。