こちらの記事の補足をしてみます。
まだ詳しく調査していない状態ですので、2022年4月14日時点でのコメントとなります。
樽の現物は購入から売却までが複雑
当サイトでは現在「100%のボトル現物投資」を推奨しています。なぜなら、購入しやすく売却しやすいためです。私自身は英国に樽を所有していますが、国際送金からボトリングまで数ヶ月かかり、紙の証明書で受け取り、売買(名義変更)も困難です。
ある程度の熟成した樽であればまだしも、ニューポットから始めるとウイスキーになるまでに6~10年以上はかかります。それに肝心なのが買って詰めてもらった樽が美味しいとは限らないのです!
そして仮にボトリングするときは、専用業者によるボトリング費用に加えて運送費、酒税、関税などが必要になります。このため、よほどウイスキーが趣味で無い限りカスクの購入はお勧めしていません。
カスクを売買するサイトも存在しますが、手数料が10%以上というのと売買できる銘柄が狭いので躊躇してしまいます。
日本国内でも一部の蒸留所がプライベートカスクを提供していますが、某新興蒸留所はエンジェルスシェアとして3年で半分近くまで蒸発したウイスキーをボトリングしてSNSで一時騒然となりました。関係者は「漏れてるだけじゃないか!」と怒っていましたが、このようなトラブルも存在します。
現物交換型のNFT登場で何が起こるのか?
現段階では推測でしかないのですが、今後数年から10年以上かけてアードベッグのような現物交換型NFTが登場することが予想できます。
今までのNFTは、「パソコンで絵を描きました、その所有権はあなた!」といった程度の弱い所有感でした。ところが現物交換型であれば、飲むことのできる希少なウイスキーに交換できるわけで、価値は現物と何ら代わりありません。
メリットは売買が非常に簡単になることです。今までのような高価な振込手数料と為替手数料の取られる国際送金は不要で、イーサリアムやBTCなど主要な仮想通貨があれば、ほんの数分で送金できます。
ウイスキー投資のメリットが絶大
本物が届くのか?という「偽物リスク」や、売り手が発送しない「詐欺リスク」、「輸送中に破損・紛失するリスク」が全て解消します。プラットフォームが信頼できるのであれば、代金を支払えばすぐに現物交換型NFTが手に入ります。
ボトルと異なり、すぐに飲むことはできませんが、置き場も必要なくタブレットの中に数百本、数千本を所有管理できる時代が来るかもしれません。
売買も今までは国内もしくは、eBayなどで複雑な手続きが必要でしたが、今後は現物がないので、ワンクリックで世界中で売買できるようになります。それだけでなく、仮想通貨となり自国の通貨建てでないので資産分散にもなります。
現段階で考えられるメリットとデメリットは?
例えばアードベッグが30万円だとしても、円安になればヤフオクでの売却は不利になってしまいます。ところがイーサリアムやBTCであればドル建てやユーロ建てなど通貨が高い人達が、そのレートで購入してくれます。「高い国の人に売れる」というメリットは大きいです。
デメリットは、「すぐに飲めない」「数十年経っても、蒸留所が本当に交換してくれるか未知」「NFTがハッキングなどで盗まれる」などでしょうか。
私のような、部屋に大量のウイスキーをパラフィルムで揮発予防して、ラベルやエチケットを保護して、ダンボールで管理する人は「オールドスクール(古典派)」と呼ばれる時代が到来しそうです。
免責事項
当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。