昨夜、久しぶりに旧ラベルのスプリングバンクを飲んだのですが「これ美味しいけど、さすがに3万円はない!」と納得できませんでした。
最近、2つの投資方向性があることに気が付きました。
1つ目が「値段が上がるから買う」2つ目が、「良いもので価値があるから買う」というものです。
「値段が上がるから買う」手法
1つ目は分かりやすいです。他人の評価や、現在の取引価格を主体にするものです。
直近ではスプリングバンク全般、ボウモア18年やラガヴーリン16年。これらは販売終了したり価格改定したり、希少性が高いため値段が上がっています。知名度が高いので投機対象になりやすく更に価値があがります。
メリット
ビットコインやテスラの株のような立ち位置です。本質的にそこまでの価値がなくても、周りの人が欲しがって上がるから買う手法です。
メリットとしては、手に入れた瞬間から値段が上がりやすいことです。山崎や国産ウイスキーの新製品など、SNSで話題になっていると数日で2倍になることもあります。
デメリット
デメリットは価値が見合っていないのに上がりすぎると、暴落するケースもあることです。国産ウイスキーの新製品でも、実際には海外ブレンドウイスキーであったり、たった3年熟成ウイスキーに何万円も払うと、実需に見合わずに価格が下がることがあります。
最近の例では、I.W.ハーパー12年が6千円からメルカリで2万円まで跳ね上がりましたが、国内の流通量が多く転売屋がこぞって出品したため現在は9千円を切っている出品も存在します。これでは送料と手数料を抜くと、弁当代ほどの二束三文の利益しか出ません。
「良いもので価値があるから買う」
2つ目は、購入する基準を自己評価を主体とするものです。例えばスプリングバンク12年の旧ラベルが3万円でも、同じ予算ならボトラーズウイスキーにしよう!と少数生産のものや、有名でない銘柄を選ぶ手法です。
これは、ウイスキーの良し悪しをある程度判断できる能力が必要なのと、その経験に基づくものです。他人の評価ではないので、買ったものが上がるかどうかは確実ではありません。
メリット
注目されていないボトルであれば価格が安い。安いうちに購入できることがある。また、生産数量が少ないものは、後々突然上がる可能性があることです。
私は14年ほど前に山崎 1986年を購入しましたが、その時は不人気で余って山積みでした。ですが、「これは価値があるから保管しよう」と所有し続けた結果、今にいたります。その時は正しいと分からなくても、後々に評価されることがあります。
デメリット
すぐに価値があがることが少ない。また、何年しても上がらないこともある。自分の中の絶対的な評価が必要になることです。
例えば私の失敗は、去年と一昨年で「ラム酒」をかなりの量、購入していました。金額も高額でしたが、オークション上での価値は全く上がっていません。誰も出品していませんし、落札もしていません。
いまは失敗ですが、そのラム酒たちは楽天市場やAmazonからも消え去っているので、いずれ上がるだろうと思って放置しています。正直にいうと、ラムのブームはまだまだ来ないから、先にスプリングバンクやらグレンドロナックやら使った予算で買い集めておけば良かったと少し後悔しています。
多くの人は予算に限りがあるでしょうから、優先順位付けが大切です。人気のボトルでサーフィンした方が良かったと後悔することもあります。
私の手法は「良いもので価値があるから買う」
前者、後者どちらでも良いと思います。
山崎12年と18年を100本、イチローズモルト、スプリングバンクを買い占める輩になるのもヨシ、私のようにニッチな少量生産のボトルを集めるもヨシ。
ただ、前者の怖いところは相場の崩れがいつ起こるか分からないことです。少量生産のオクトモア蒸留所でさえ、一度のリリースで2万本も出しています。有名な蒸留所であれば、10~20万本以上が市場に出回っていると考えるべきです。人気がなくなったときに煽りを受けやすいと思います。
反対にボトラーズウイスキーなんかは、一回のリリースで100~200本程度しか発売されないことが多く、それも日本の割当は20~30本ということもザラにあります。このようなボトルは、価値が急上昇しにくいものの、下落もしにくいのが特徴です。
例えるなら、ジャスダック上場の知名度の低い小型株のような感じです。
上記を組み合わせるのも有効的です。
例えば売却しやすい、マッカラン18年、ボウモア18年、カリラ25年を集めつつ、関連したボトラーズウイスキーも買い足すといった感じです。
どのような銘柄を集めるかは、自信のスタイルにあわせて選択してみてください。
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当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。