購入して後悔したボトルを紹介してみます。
「価格が全く上がらない」「味が悪かった」など様々ですが、ひとつの感想として参考にしてみてください。
グレンフィディック 8年(OB)
3年前に購入したボトルが全く値上がりしていません。当時(2020年)は今のようにチャート分析や、市場の需要などしておらず「グレンフィディックはオールドボトル(OB)でも安く買える!シングルモルトだし今後上がるでしょ!」と流通価格だけ見て購入していました。
当たり前ですが、その後も値段が変わらず。諦めて1本開けたのですが、微妙に不味いんですこれが。本来のグレンフィディックは、柑橘類のようなフレッシュ感が良いのですが、1980年代は埃っぽいヒネた物が多いです。
こりゃ安いわ、となりました。パヒューミーなボトルもあり、美味しく飲めるものは少ないです。
スペシャルリザーブや8年、10年など複数所有しているのですが完全に放置状態です。なんというか1980年代から株価が上がってないものを、安いからと大量に購入してしまった気分です。
バランタイン 17年(OB)
こちらは、それほど後悔はしていません。
何しろ、抜栓すれば大半が美味しく、味わいが好きだからです。
2020年頃に「このタイミングを逃したら、バランタイン17年(黄青旗)が買えなくなるかもしれないな……」と、12本以上も購入したのですが、余裕で流通していますし、値段は数百円上がったかどうかです。
いつか減るはずですし、このインフレが続けば、いつか値上がりするはずです。ただ、限られた予算を消費してしまうには勿体ないかもしれませんね。
バランタイン30年や赤青旗なんかは、ジワジワと値段が上がっているので、あと数年すれば上昇する可能性はあります。
ティーニニック 10年 (UD花と動物)
買うべきは、「ティーニニック」ではなく「クライヌリッシュ」でした……。
ティーニニックのG&Mカスクストレングスなんかは値段が上がっていますが、加水されたボトルは数年前と価格が同じだったりします。
これだけのウイスキーブームでも無風なので、今後も上がるのか少し不安になってしまいます。味は悪くないのですが、購入する場合はカスクストレングスを選んだ方が良さそうです。
同じUD花と動物シリーズでも「ブラドノック」「ピティヴェアック」「クライヌリッシュ」なんかは希少ですので3万円以上で落札されることもありますが、2年ウォッチしてきて思ったより上昇していません。
ビンバー シングルカスク
新しく「ロンドン市街」に設立された蒸留所です。
100年ぶりにロンドンにウイスキー蒸留所ができた!と話題になっていたので、ついつい先走って購入しました。
この手の新興蒸留所は初期ロットを定価で入手すると、後から何倍〜何十倍にも上昇することがあります。
ところが購入から半年以上も経ちますが、誰も売買していません。価格が下るどころか、誰も出品落札していないので、興味がないようです。実際にバーで飲んだことがあるのですが、味は美味しかったので10年ほど塩漬けしてみます。
値段が5~6千円であれば日常飲みにバンバン開けたいほどですが、実売価格が1万5千円程度なので開けるのは躊躇してしまいます。各種本数が非常に限られているので、もしかしたら数年後に化けるかも……?
インバーゴードン
写真はwhisky.comより引用したものですが、非常に大きな工場のようですね。樽がカラフルに塗られています。
長期熟成グレーンで有名な、インバーゴードン蒸留所。ホワイト&マッカイ社が誇るグレーン蒸溜所で、1980年代のウイスキーが未だに2万円前後で購入することができます。
1970年代以前のウイスキーも比較的、手頃な価格で買うことができます。
グレーンウイスキーは、シングルモルトと比較すると人気がなく価格が上がりにくい傾向にあります。先回りして購入したつもりでしたが、購入から2年経過しても全く値段が上がりません。
ただし、少しずつではありますが在庫が減っているようなので、5年〜10年の長いスパンで見れば上昇すると思われます。
武川蒸留酒販売様でも、多種多様なインバーゴードンが売られていますが、「ローガ インバーゴードン 55年 1965 40.2度」たったの¥ 86,600 (税込)で買うことができます。
最近のシングルモルトウイスキーで、55年熟成の60年代原酒であれば数十万円から100万円以上の価格になりそうなものです。これもグレーンの宿命ですね。宝くじを買うのであれば、10万円分のグレーンウイスキーを買った方が当たる確立は高そうです。
ルミリュウ
番外編で国産ワインも……。
全く流通していない「レア国産ワイン」を先回り投資しようと、全国のワインを1~2本ずつ購入をしています。その中でも希少なワイン「ルミリュウ」というワイナリーのボトルを購入したのですが、上昇しないどころか取引自体が存在しません。
「しめしめ、これは数年後にレアすぎて上昇するな?」と思っていたのですが、不安になり一本開けてしまいました。すると、想像よりもアルコールが荒々しくグラス1杯で悪酔いするような物でした。
この1本が悪かったのか、全般的に問題があるのかは分かりません。しかし、お金を払って買ったものの、台所に流すような味だったので後悔しています。小規模生産者や珍しいからといって買うよりも、実際に飲んで納得したものを買う方が良さそうです。
すけべ心で国産ワインに手を出すのであれば、王道の市場が確立しているブルゴーニュワインで勝負した方が断然安定して上昇を見込めます。
DRC、ルロワ、アンリ・ジャイエは高騰しすぎていますが、弟子や関係者のドメーヌ、またモノポールのグランクリュであれば大半は毎年値上げされています。
変な国産ワイン買うくらいなら、ロマネ・コンティとラターシュに挟まれた「ラ・グランド・リュ」でも買っておけば良かった……と後悔しています。
後悔して分かったこと
これは私個人の感想ですが、ウイスキーなりワインなり購入する基準として。
・購入してから価値が上昇し続ける。
・価値が上がらなくてもボトルの味や香りが好き。
どちらかを満たすものを選ぶと良いです。例えば山崎の限定品など値段が上がり続けるのであれば、味が好きじゃなくてもストレスはないです。一方で値段が上がらなくても、味が好きであれば同じくストレスではありません。
現時点の価格が安い、もしくは今後上がるかもしれないから不人気のものを積極的に買う、というのはストレスを抱えることにもつながるのでご注意ください。
広い倉庫や置き場があれば、それでも良いかもしれませんが、特に置くスペースが限られている人は上記を参考にしてみてくださいね。
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