一瞬ですが、半年で20倍になった「アルヌー・ラショー」のブルゴーニュワイン。高騰してから1年経ちましたが、いまだ謎が多く、ワイン界隈でもこれといった情報が出ていません。
そこでチャートを使って、高騰のメカニズムを分析してみます。
まずは2021年夏までの価格をおさらいしてみます。
「アルヌー・ラショー ピノファン(広域ブルゴーニュ)」は最も安いワインで、村名にもならない畑や、村名の格下げ品、樹齢が若いものを使って作られることが多いです。
広域ブルゴーニュは、一般的には2,500〜6,000円程度で販売されています。5,000円以上の広域ブルゴーニュとなると、有名生産者が作るもので品質が高いとされています。
こちらのショップを見ると、5,940円で販売されていたことが分かります。
在庫ありでカートに入れることのできる状態です。今戻れたら12本欲しいですね。
こちらの楽天市場ショップでも同じように販売されていましたが、5,412円と更に少し安い価格です。
このワインが半年後、11万円になると誰が想像したでしょうか?
チャートを見ると、2021年10月の時点で既に12,000円で落札されていたことが分かります。地震でいう初期微動のように、この夏の時点で「何か」が動いていたことが分かります。
一節によると、ある国のお金持ちが買い占めしたとされていますが、在庫が少なくなったからといって1本の広域ブルゴーニュに何万円も支払うのはかなり異常事態です。
瞬間風速11万円を達成したのは、2012年12月8日に110,500円で落札されています。そして興味深いのが2週間後の25日、35,500円まで戻しています。もちろん充分に高額ですが、それでも1/3まで下ってしまいました。
このことから、2012年12月8日に日銀の黒田砲のように、ほぼ無制限買い付けと、その競合がいたことが分かります。日本か分かりませんが、話題になり買い占めされて、それを嗅ぎつけた人たちがオークションに参入して予算無制限で揃えたと考えるのが自然です。
そして25日には、一旦その指示がストップしたためか、まだ常識的な価格の35,500円で買ったと推測できます。
その後「どうやらアルヌーラショー跳ねたらしい!」と情報を聞きつけた人たちがこぞって参入して、45,000円という支持線を形成しています。
マダム・ルロワの広域ブルゴーニュ並に高価で、ブルゴーニュ市場でも現行のボトルでここまで高額になる例は非常に珍しいです。
ちなみにオークションの最高値は、ラトリシエール・シャンベルタン(特級畑)の381,000円(2022年8月7日)です。
https://twitter.com/6onWine/status/1388319765735739397
こちらは元値が高く、85,800円で販売されていたようです。4倍ほどの価格になりました。
不思議なことに、高額の特級畑の上昇率よりも、広域ブルゴーニュのほうが値上がり率が高いようです。国内のワイン販売店では、このアルヌー・ラショーを定価販売しているところもあるようなので、見つけたら絶対に購入したいワインですね。
ちなみに、昨年の3月に開催されたエノテカのイベントでは、エシェゾーが61,600円で販売されていました。広域ブルゴーニュは6,000円程度です。
何本か買っておけば良かったと後悔しています。
今後も似たようなブルゴーニュワインが出てくる可能性もありますね。
予兆が分かったときにはレポートいたします。
免責事項
当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。