おはようございます。ここ数日忙しく、更新が滞っていました。
今日は午前中休みですので、バーボン価格の雑談をしたいと思います。
オークションを監視していると、以前より大量のバーボンが落札されているのが気になっていました。落札アカウントは評価が数万件のため、恐らく輸出代行業者によるものです。
国内で需要の低いバーボン、町の個人の酒屋にもあったブラントンをなぜ大量に買うのか分かりませんでした。
早速、国内外の価格を調べてみます。
日本のAmazonをKeepaで見ると、過去数週間で急激に価格が上昇しているのが分かります。2017年まで4,400円で売られていたのが、2020年に6,180円。年初まで7,500円に上昇して、現在は12,400円まで上がっています。
「1本の価格で3本買えた」と思うと、なかなか衝撃的な値上がりです。
米掲示板のredditで調べていると、1年前のポストで次のように書かれています。
投稿されたコメントによると2020年には既に、2019年より2倍近く値上げされていることが分かります。
47,82ユーロで買えたものが、99,00ユーロと約2倍まで金額が上がっています。Amazon.deはドイツのドメインですので、ドイツ国内では既に2020年にはバーボンが品薄になりつつあったようです。
複数の方が値上がりの原因を推測しているのですが、「販売店の談合」だとか「実需の増加」だとか、はっきりせず曖昧なようです。
現在の米国内の酒販店でネット価格を検索してみると、以下のサイトで189,99ドル(約27,493円)から159,95ドル(約23,146円)に割引して販売されています。
「4千円だったブラントンが2万円?」と驚いてしまいました。もちろんもっと安い店があるとは思いますが、日本の田舎の酒屋でも売っていた定番のバーボンが、これほど高くなっているとは思いませんでした。
ここで冒頭のオークションの落札履歴に話が戻ります。
オークションで大量まとめ出品の「ブラントン シングルバレル 赤 120本」が1,172,000円で落札されたり、「ブラントン ブラック 120本 20箱」が820,000円で落札されるのは、米国内での仕入、つまり逆輸入されているのではないでしょうか。他の国の可能性もありますが、安い時期に日本に来てダブついた在庫をアメリカに戻している可能性は十分にあります。
日本国内では代理店が正規輸入したウイスキーが卸業者に渡り、複数の会社や倉庫を経て店頭に並びます。
まだ田舎の個人店に行けばブラントンのようなバーボンが安く買えることがありますが、数年すれば3万円出しても買えなくなるのかもしれません。
私自身、バーボンの値段上昇の原因が、コロナや戦争による影響だと思いこんでいたのですが、2019年時点で既に上昇が始まっていたことを考えると、地盤として「そもそもの実需の増加」があったのだと分かります。
スコッチウイスキーの値上がりは来年も続きそうですが、バーボンウイスキーも欲しいものは買っておいた方が良さそうですね。
免責事項
当サイトの内容は個人的な推測に基づくもので、内容の完全性や、その正確性を保証するものではありません。ウイスキー投資は法律上の制約や損失が発生する場合があります。必ず自己責任おいて入手・売却等をお願いします。利益が出た場合は、確定申告など税務上の申告が必要になる場合もあります、税理士や税務署職員に相談ください。大量の酒類を個人売買する際には、酒税法上の免許や認可が必要になります。