意外と知らないグレンドロナックの年数の見分け方を紹介します。
出典元:https://www.glendronachdistillery.com/
グレンドロナック21年が急騰した理由のひとつは、1996年から2002年の蒸溜所が閉鎖されていた期間の原酒が無いことにあります。
上記の図を見ると、2022年のボトリングは1996〜2002年の原酒が存在しないため最短でも27年以上熟成したものが使われています。閉鎖前は蒸溜器の加熱方法がまだ石炭直火式で、ただでさえ希少な原酒がサバ読みで21年として1万3千円で売られていたので「さすがに安い」と思われたためか、あっという間に3万円近くまで上昇しました。
ここで注意しなければならないのが、2023年ボトリングは27年から21年に戻るということです。2002年の原酒が21年熟成になるので、再開したあとの原酒だけで構成が可能になります。
つまり、2023年ボトリングのグレンドロナックが流通し始めると、物量が増加して価格が急に安くなる可能性さえあります。それでも昨今のシングルモルト事情を考えると、お値段据え置きということもありそうですが……。
とにかく、グレンドロナック21年や18年を入手するさいは、ボトリング年数を注意深く確認することです。実際に何年熟成相当なのかが、上記のシートで確認できます。
もう一つは、オークションや実店舗などでの入手です。
この画像を見て、「タイトルも容量もアルコール度数も同じなのに、なんで値段違うの?」と思いますよね。
実は別の商品なのです。時期によって少しだけデザインが違いますが、中身の味は全然別ということになります。
この枠の赤い部分に注目してください。
MATURED IN THE FINEST PEDRO XIMENES
AND OLOROSO SHERRY CASKS FROM SPAIN
と書いてあります。
値段が2倍近い旧ボトルはどうでしょうか?
EXCLUSIVELY MATURED IN THE FINEST
SPANISH OLOROSO SHERRY CASKS
と書いてあります。
他にも細かなフォントのサイズなどありますが、主にここの文章で新旧が判断できます。これを知らずにメルカリに安く出品したり、実店舗でも安く売っていることがあるので、探すときは注目しておくとお得なボトルを入手できます。
私自身この味の違いを比較した訳ではありませんが、ここまでマニアックな違いなのに相場への反映は2倍近いので、今後も差は広がると予想できます。
武川蒸留酒販売様なんかは、2015-11リリースのようにボトルに印刷される小さな製造ロットで価格を分けています。これを見ると意外にも2014、2015年のような古いロットの方が価格が高いです。
実際に過去の方が美味しいのか、単に流通量が減ったため高くなったのかは分かりません。海外の掲示板など見ていると一節によると、長期熟成の原酒を使い尽くしてしまい品質のイマイチなのも混じっている、といった噂話さえあります。
現在はマッカラン18年は希望小売価格が32,000円で実売価格は60,000円程度です。
2023年3月1日、つまり来週から価格改定で40,960円となります。
現在の出荷数・レートで推移するとなると、新品の安売りが80,000円程度までゆっくり上昇すると予想できます。
このあたりから、グレンドロナック、グレンファークラス、グレンロセスなどの長期熟成品は相対的に割安ですので1〜2本保有しておいても良いかと思います。
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