
久しぶりにくだらない雑談を書いたのでお付き合いください。
知り合いの大学生から、投資について聞かれたことがあります。
彼はミレニアムベイビーで今年で23歳、2000年生まれも学部卒だと社会人になる人が出てくるのに驚きです。
私が20代の頃は投資に興味のある人なんで珍しかったので、時代の移り変わりといえます。
彼の気になることの一つ目は「年金って本当にもらえるんでしょうか?」
私はこれに「多分もらえないんじゃないかな?」と答えてしまいました。
2065年には、「もらえたらラッキー」な年金制度
厚生労働省の「社会保障費の推移」と「人口動態調査」を照らし合わせると、年金受給や医療費など、年々増加する社会保障費に反比例するようにして労働人口が減少しています。

私は経済学者ではないので、正確な計算はできませんが、納税者が減り続けるのに社会保障費が増加しつづけるとなると、需給年齢の引き上げや給付金額の減額されると考えるのが自然です。
実際に2000年(平成12年)の法律改正で、老齢厚生年金の支給開始年齢がそれまでの60歳から65歳に引き上げられることになりました。

「後出しジャンケンで条件変更する保険ってどうなの?」と思いますが、年金をしっかり払っても実際のところ、満足いく需給ができるかは怪しいです。
とくに現在23歳ですと、給付されるのは42年後の2065年です。上記の国土交通省の予想によると上記図のように急落すると予想されています。
2021年の合計特殊出生率 は1.30でしたので、(当たり前すぎますが)確実に少子高齢化が加速します。今後数年で地方自治体の税収減で、道路や水道・電力・病院などのインフラ整備が厳しくなってくるのではないでしょうか。
「また悲観予想始まった!」と思われてしまいそうですが、状況を整理すると暗い気分になってしまいます。
話が戻りますが、2つ目に資産形成について質問されました。
23歳の彼は、今後の社会が不安で資産形成を考えているようですが、こんなことを聞きました。

不動産投資で成功できる?
「不動産投資ってどうすかね?」
この質問に「資産と知識がある人だけ成功する、レッドオーシャンだと思う」と答えました。実際に不動産投資で成功している人も多いと思いますが、たいした勉強や努力もせずに物件だけ買って管理会社に任せても失敗まっしぐらです。
管理コスト(原材料や維持費)が高騰しているのに、上記のように人口減少で空き家が増加。20代でも手頃に買える築数十年以上の物件はリスクしかなく、投資向け不動産会社のカモにされてしまいます。
元手があまりかからない築年数の古い、旧耐震の木造でも、格安で自力でリフォームして自分で管理をするのであれば成功するかもしれませんが、知識と内装セルフ工事など努力が必要です。
公開されている美味しい「表面利回り」も客付けできてこそなので、空室が少しでも出ると返済が滞ってしまうものまであります。話題になっているフラット35を悪用したローン購入での投資なんかは、信販会社に発覚してしまい一括返済を求められる事例も跡を絶ちません。
一方で都内のマンション投資は、単身用新築ワンルームは詐欺に近いような投資用物件ばかり、ファミリー用の立地良く価値が上がる物件は、それこそ1億円以上の費用が必要です。ほどよい中古マンションを見つけても、共益費・修繕積立金費がまともに集まらず、外壁塗装どころかコンクリートクラックが放置されているようなものまであります。
実際、私もタワーマンションに住んでいた時期がありましたが、200世帯以上の規模のマンションでも共益費を滞納している家庭があり、マンション管理組合「総会」で議題に上げられることがありました。
世の中にはエレベーターが壊れたら修理できるか怪しいような修繕積立基金しかない組合や、不当に高い業者に依頼して役員がキックバックをもらうような事例も存在するようです。
それだけでなく、今月から大手銀4行が金利を引き上げしましたが、情勢によっては変動金利の急上昇であぼん!ってことも考えられます。自身が支払いに問題がなくてもマンションの他の世帯が抵当で競売にかけられると全体の相場まで下がってしまいます。予算がないと、借地や再建不可の高リスクな物件を掴まされてしまうこともあります。

表面利回り14.4%など一見とても魅力的な物件がありますが、都内の場合は3%〜3.5%が適正と言われています。
不動産投資について様々な意見はありますが、個人的には投資に充てれるキャッシュと知識が不十分であれば避けた方が良いと思います。
投資で生き残るにはリスク分散が肝?
結局その彼には、一般的なアドバイスをしました。
・全額投資せず30〜50%程度は定期預金などの日本円にする
・国内、海外の株式投資で配当金を得る
・債券やリートなど株価と別の動きをする資産を織り込む
・金(ゴールド)を積み立てる
・ウイスキーやワインなど現物投資をする
この4つが良いのではないかとアドバイスしました。経済や社会情勢が安定しているのであれば、ETF・上場投資信託など積み立てることで効率的な配当金を得ることができます。
それでもコロナのような未曾有の事態、ロシア・ウクライナ戦争のような有事が起こると株価が暴落するリスクがあります。このような時でも、米国であればロッキード・マーティンのような軍事産業の株価や、資源のゴールドなんかは逆に上昇をします。
私自身、ロシアの一見で慌てて金の積み立てを始めた、完全な「後発組」ですが、それでも3%微増しています。戦争から1年経ち、ゴールドは下がりそうに思えますが意外にも下がらないですね。

昨年は阿鼻叫喚地獄になった米国株、こちらも「底くるか?」と淡い期待で積立を開始しました。大底は予想できないので、下落トレンドですが毎月固定の積立で保有枚数を増やしています。ドル建て資産にもなるので、2023年は仮に米国株が下降トレンドだとしても、円安が進行すればトントンになるほどです。
そして当サイトの中心「ウイスキーやワインなど現物投資」これは大きいです。Yahooニュースのコメントで「社会保障費に連動する先物取引があればいいのに」という、おもしろいと皮肉を見かけました。実際にあるとすれば、高齢者だけが亡くなったり、日本が破綻しない限り絶対に勝てる投資になりそうです。
その点ではウイスキー、ワイン投資は物価連動型投資といえそうです。
ウイスキーだけに限った話ではなく、最近ではポケモンカードや遊戯王カードなど子供向けと思われていた玩具が数百〜数千倍の価値になることもあるようです。テレビゲームも未開封が数百万円になることもあります。
高級オーディオ機器など、一部の嗜好品も上昇傾向?
最近、面白い相場を発見しました。
私が5年ほど前に、中古で20万円で購入したオーディオ機器があります。デノンのPMA-SA1という機種で、2005年2月発売した当時66万円の高級オーディです。

通常、家電製品というのは購入して1年で半額以下に、2〜3年で残価がどんどん減ってしまいます。簿記の減価償却のように資産価値が続く商品は少ないです。
ましてや2005年のテレビ、冷蔵庫や洗濯機は、ゴミとしてリサイクル料金を取られてしまうほどです。ところが、このオーディオ機器は当時値引きされて50万円前後でしたが20年近く経過しても残価が60%も残っています。それどころか中古品が、都内のマンションのように古いのに値上がりしている予兆があります。

こちらのチャートをご覧ください。
2013年は発売から8年、やや古くなったので20〜25万まで下がっています。そのまま新製品が出るたびに値下がりしていき、最安値は2019年12月の11万円です。
そのまま下がっていくと思われていましたが、オーディオブームも下落して新製品のペースも落ち、さらに値上がりが続いたためか複合的な理由で上昇に反転しています。15〜25万円の間まで価格が上昇して、先月は306,900円で落札されたということです。
家電製品は経年劣化でコンデンサや基盤など故障のリスクが上昇していきます。メーカーも部品保有期間を5〜7年に定めていることも多く、古い機種は修理を断れてしまうことさえあります。
そんな状況のなか、オーバーホールされていないような機種が値上がりしているところを見ると、愛好家が「今後このモデルが減り続けるから」「今のうちに買っておきたい」と強気価格で落札しているようです。
他にも上がる家電はある?
ほぼ確実に価値が上がると予想できる機種はあります。それはキヤノンやニコンの一眼レフカメラです。
今でこそミラーレスカメラが主流になってきていますが、まだ世界中に一眼レフカメラの愛好家が存在します。それどころかレンジファインダーカメラなど古い構造の機種でさえ愛好家が根強く残っています。オーディオでいうレコードプレーヤーのような存在です。
そんな一眼レフカメラですが、大手のニコンは2022年8月に撤退を発表しました。これにより、最初の数年は市場の中古が多く値下がりすると思いますが、あるときを堺にして一気に値上がりすると予想します。

例えば「CONTAX T3 フィルムカメラ コンタックス」は2001年に98,000円で発売されたフィルムカメラです。2010年頃にはデジタルカメラが全盛期に近づき、二束三文で売られていました。
誰もフィルムカメラに価値が出るなんてことは想像さえしませんでした。
ところが2014年ころには中古価格が4〜5万円程度まで上昇。10年以上経っているのに残価が50%です。そして信じられないことに、ぐんぐんと価値があがり2017年には13万円。なんと去年一年は20万円まで上昇してしまいました。

例えば現在20〜30万円でカメラ屋さんで売られているT2は、25,200円で投げ売りされていました。ヤフオクでは1万円台の価格で終わることもありました。
高騰は今がピークなのか分かりませんが、ボロく中古のフィルムカメラが新品当時の2倍にもなっているのです。
こうなると、ニコンやキヤノン、ソニーなどの一眼レフカメラは新品未開封で10〜20年保存したとすれば、今は新品が30万円で買えるけれど市場から完全に消え去ったときに100〜200万円まで上がってもおかしくはありません。
それが例のスーパーマリオ2億円と同じ現象です。
1985年発売の『スーパーマリオブラザーズ』の未開封品がゲームソフト史上最高額の約2億2,000万円で落札
個人的な予想では、高級オーディオ機器、一眼レフカメラ(未開封)、iPod touch(未開封)、ウォークマン(未開封)などは上がると予想しています。
たまごっちやデジモン、ポケットステーションのような2000年前後のレトロ携帯型ゲームなんかも新品未開封が超高額で落札なんてことも有り得そうです。

私が10年以上使っているSONYのMDR-Z1000というヘッドホンがあるのですが、こちらも面白い動きをしています。
ヘッドホンということで、イヤーパッドがボロボロで汚い数千時間も再生したような劣化品ばかり出品されています。それでも10年使って3万円が1.5万円までしか下がっていません。
気になるラインは、赤い部分です。
これを見落としてほしくないのですが、新品未使用のものは3〜4万円で売買されています。まったく使用感のない新品はどんどん減っていくので、フィルムがされているような未使用を証明できるような商品であれば、現時点でも4〜5万円での売却が可能かもしれません。
そして、このヘッドホンを愛好している人が故障したとき、「10年もこれで慣れているから新品未開封が10万円だったら出そう」「いや、他の音に今更移れないから20万円でも……」といったように上昇トレンドに入るのだと予想します。
オーディオやカメラなんかは特に、新製品よりも昔の方が好きだったという人も一定数存在します。
どうすれば投資で生き残れるのか
マクロからミクロへの投資思考、技法について解説が変化していきましたが、「インデックス投資など有名な投資方法」と「気づいている人が少ない、モノ投資」を組み合わせるのが生き残れる方法ではないでしょうか。
わたしは大人になってからカードゲームに全く興味がないのですが、最近20〜50万円で売買されているようなレアカードは、小学生のときに学校で数人は持っていたような程度のものもあります。
時の流れによって、あれほど日本中にあった子供のカードゲームは捨てられたり、汚れたりして新品の状態で残っているものが少なすぎて今の相場になっています。
先のことを予想するのは難しいですが、嗜好性の強い製品に関しては個人用携帯端末、オーディオやカメラなど、新品未開封で10年以上所有すれば価値が極端に上がるものは出てきそうです。
まとまりの無い話となってしまいましたが、参考にしていただければ幸いです。
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