オークションで目立った、直近の相場を確認できるようにレポートをお届けします。購入や売却、今後のポートフォリオの参考にしてみてください。
公開日 2023年4月4日
グレンファークラス 1990 リフィルシェリーホグスヘッド for highlander inn SHINANOYA
先月3日に販売開始したグレンファークラスです。29年熟成のシングルカスクで税込60,500円ということもあり、割安感もあったためか即完売。
77,000〜85,000円で落札されています。即転売で数千円〜1万円でも利ざやが稼げれば、という人がいるようです。
「もう出遅れ?」と思いがちですが、最近のウイスキーは販売して即転売目的の人が増えてきています。思ったより価格が上がらないと、どんどん値下げして慌てて売る傾向にあるので、70,000円を少し切るくらいまでいくのではないでしょうか。
1円スタートなどで60,500〜65,000円まで下がったら入手しても良さそうです。今の価格は割高です。
特級 従価 ワイルドターキー 12年
ラベルによって時期が違うのですが、最近では高額の落札です。
過去のチャートを出して10万円以上でソートしてみました。
下振れもしているのですが、大幅な下落もせず、上昇もせず安定しているのが不思議ですね。スコッチウイスキーとは違う動きのようです。
グレンゴイン 25年 1968 ヴィンテージリザーブ
レアボトルが出てきました。
2014年には52,000円、2015年に65,000円。2020年に15万円、2021年に13万円で落札されています。
グレンゴインは鴨のマークで、ウイスキー界隈でも地味な存在です。地味ですがシェリーカスクで評価があり、高品質なボトルも多いので、下落トレンドでも希少品に関してはジワジワと上昇しているようです。50.3%とハイプルーフなのでまだまだ飲めると判断されているようですね。
オクトモア ペトリュスカスク
タイトルにペトリュスカスクの表記がないので、通知が来なかった人も多そうです。2021年1月には18万円まで急騰した銘柄です。
その後、6万円程度まで下落して、今年になって7万円という流れです。
WhiskyBaseでは893ユーロ=約129,289円が最安値ですので、かなり安い相場です。慌てて売り切ろうとすると、相場から外れることがあるので買い手側としては狙い目です。特にタイトルが正しく書かれていないものは、検索に弱く安く終わる傾向にあります。
厚岸 寒露 かんろ 2020
金融商品のようにキレイに足並みが揃ったチャートです。
2020年秋には20,000円スタートでヨコヨコ、2021年夏に瞬間風速80,000円。そこから下落トレンドで、昨年夏に再び60,000円チャレンジするのもの反落して30,000円台もタッチしました。
ところが、今回のように52,000円で落ちることもあり、「そろそろ反発?」を予感させます。
新興国産ウイスキーが続々と発売して、収集疲れが出てきているようですが、海外輸出の需要もあるので今後の価格が読みにくいです。上に抜けることができるかは未知です。
山崎17年 オーナーズカスク(1994-2011)
こちらのオーナーズカスクは1994-2011年ですが、90万円で終了しています。なぜ高いのかサインの部分に秘密があり、「輿水精一」ネームになっています。
カスクを詰めた個人の名前ではなく、当時のサントリーのマスターブレンダーの方のシグネーチャーモデルというわけです。シェリーカスクはミズナラと比べると相場が弱いですが、オーナーズカスク+シグネーチャーであれば、少し割高でも入手する価値がありそうです。
2015年には86,000円で落札されています。
そこからピークが1,000,999円。高値更新はできなかったですが、まずまずの相場を維持しています。
山崎蒸留所 1986 オーナーズカスク
2023年2月17日には300万円で落札されたボトルが、ついに225万円まで下がりました。原因は急に複数本出てきたためです。
どうやら、このロットを4〜6本程度所有している人がいたようで、今のタイミングで数ヶ月ごとに出品を繰り返しています。関係者が倉庫や自宅に保管しておいたのでしょうか。おそらく総額が1000万円近くまでいっていると思います。無事に確定申告されていると良いのですが……。
長期的には、1986年が一気に放出されることは稀なので買い場といえば買い場かもしれません。次回まだ在庫があった場合は180〜220万円程度を推移しそうですね。
中国SNSのRed(小红书)を眺めていると、実際に数百万円級のオーナーズカスクをバンバン開封して食事とともに飲んでいるので、バーン(消費)され長期的に上昇するのではないでしょうか。
パピー・ヴァン・ウィンクル ファミリー・リザーブ プライベート ストック 12年
2023年3月20日に、71万円で終了した「パピー・ヴァン・ウィンクル ファミリー・リザーブ プライベート ストック 」ですが液面低いためか?半額以下になっています。蝋引きが割れているのも影響していそうです。
バーボン相場は本当に分からないですね。完品だと倍近いので、修繕する業者も出てきそうです。
マッカラン18年 1981 1982 2本
どちらも40万円前後が相場のマッカラン18年(1981/1982)ですが、コンディション同等で揃っているのでお祝儀価格で100万円で落札されています。
1999〜2000年頃は、成城石井などの酒販店で1万3千円で売られていた銘柄です。長期保管は夢がありますね!
少し液面が低くラベルに大きな汚れがあるので、パラフィルムなどで完璧な液面であれば150〜200万円以上になった可能性もあります。
ウイスキー投資をされている方は、今一度ラベルの汚れやキャップシールが密封されているか確認されるのが良いと思います。
先月まで慌ただしく更新できませんでしたが、時間の合間をみて引き続き紹介していきますので宜しくお願いします。
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