今年に入ってから、貴重なバーボン「ヴァンウィンクル」が100万円を超える価格で落札が続いています。過去の相場や、ブランドについて調べてみました。
出典:https://www.buffalotracedistillery.com/our-brands/van-winkle.html
https://www.buffalotracedistillery.com/our-brands/van-winkle.html
オークション相場を調べると最近急上昇しているのが、「ヴァンウィンクル」です。昨夜も「Van Winkle(ヴァンウィンクル)ファミリーリザーブ 16年 ハンドメイド 1974-1990 50.5%」が123万円で落札されていました。
入札履歴を見ると、評価1万件以上の輸出代理アカウントのようです。他にも同様のアカウントからBIDがあり、海外の需要が高いことが伺えます。
バーボンは全く分からないので、ヴァンウィンクルについて調べてみました。
パピー・ヴァン・ウィンクルの「ファミリーリザーブ」
wikipedia”Pappy Van Winkle’s Family Reserve“より翻訳
歴史を省略しようと思ったのですが、会社の買収の流れが細かく書いてあるので、長い文章ですが原文のまま引用します。
つまり、どういうこと?
スコッチ蒸留所と異なり、「ブランド名=蒸留所が固定」ではないことが分かります。スコッチの場合はマッカランはマッカラン蒸留所でしか作られていませんし、スプリングバンクもスプリングバンク蒸留所で作られます。
蒸留所の閉鎖・再開はありますが、同じブランド名で別の蒸留所で作られることはまず無いはずです。
パピーヴァンウィンクルは会社の売却や閉鎖を繰り返し、時代によって蒸留所が異なるようです。要点をかいつまむと、
・現在のパピーヴァンウィンクルのファミリーリザーブは、「オールドリップヴァンウィンクル蒸留所」会社が所有するフラッグシップブランド。
・現在はバッファロートレース蒸留所でサゼラック社が蒸留・瓶詰めしている。
・ファミリーリザーブは世界で最も優れたバーボンの一つ、生産量が非常に少なく需要が高いため、入手が非常に困難。
・1972年にスティッツェル・ウェラー蒸留所が売却された。
・ジュリアン・ヴァン・ウィンクル・ジュニアが禁酒法以前のオールド・リップヴァン・ウィンクルブランドを復活させ、当初は蒸留所の古いウイスキーのストックをボトリングに使用した。
・1972年の最初の売却の後、スティッツェル・ウェラー蒸留所は最終的に1991年に完全に閉鎖された
・2002年以降、ヴァン・ウィンクルのブランドはサゼラック・カンパニーがオールド・リップ・ヴァン・ウィンクル蒸留所会社との共同事業としてバッファロー・トレース蒸留所で蒸留と瓶詰めを行うようになった。
バーボンに詳しい方がおりましたら、コメント欄などで正しい歴史を教えて頂けたら幸いです。
とにかく、「パピー ヴァン ウィンクル」の時代が中でも希少とされているようです。
こちらは、「ヴァン ウィンクル」混合のチャートとなります。レンジの下限は3万円で上限はなしで作成しました。
2020年頃から50万円超えの出品がちらほら見かけます。
次にワードを絞って「ヴァンウィンクル ファミリー リザーブ」でチャートを作成してみます。上記の混合とほぼ同じ動きをしています。
今回オークションに出品された、「ヴァン ウィンクル ファミリーリザーブ 16年」でチャートを作成しました。母数が少なく、41件ですがほとんどが1974-1990年の同一ボトルです。
このチャートを見ると、マッカランもびっくり!2021年の40万円から急激に上昇していることが分かります。個人のブログを見ていると、パピーヴァンウィンクル時代はアメリカのロマネコンティと言われるほどにコアな人気があるそうです。
現在高値で売買されるバーボンは「ベリーオールド・セントニック」しか飲んだことがないのですが、確かに現代のバーボンとは全く異なる酒質でした。「ヴァン ウィンクル ファミリーリザーブ」心動かすような素晴らしいウイスキーなのかもしれません。
このように日本でも思い出したように発掘されるということは、個人売買や洋酒を扱うリサイクルショップなどでも出てくることがあるかもしれません。手頃な価格であれば、見逃さずに入手したいものですね。
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